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33話-照れ屋な私達- ページ34

「……いっ…」
気のせいだろうか、心なしかわざと力を強くして握られている気がする。
「あの、広瀬さん…痛いです」
私がそう言うと広瀬さんはハッとしてからすみません。と言って手を離した。
「大丈夫ですか?広瀬は力加減ができないものでして…」
「何故…?」
他人の事情にはあまり深く突っ込まない方がいいといつも言われるが流石に気になってつい聞いてしまった。何か深刻な悩みがあるのだろうか。
「実は…極度の手フェチなんです…」
「あ、全然深刻じゃない」
真顔でそう言う。なんだ…ただのフェチか…
「葉柄さんの手、綺麗ですもんね」
そう言う原洲さんは苦笑いで社長の椅子に座っている。そう言えばどうすればいいのだろう…同じ事を考えていたのか降谷さんが口を開く。
「で、貴方はどうするんですか?」
「葉柄さんの家に住まわせていただきたい所ですが貴方からの殺気が怖いのでやめておきます」
原洲さんは青ざめながら笑顔で答える。降谷さんの目が笑っていない。
「手フェチの秘書さん、原洲さん頼みます」
「手フェチの秘書さん……わかりました。ではこれで」
原洲さんがあのようになった経緯は本人が伝えておくとの話だ。それよりも…
「ヤキモチ焼いてます?降谷さん」
私が茶化す様に言うと降谷さんは顔を赤くして
「うるさい!違う!」
とそっぽを向いてしまった。
「でも…本当に私達付き合ってるんですよねー…ついにそう言う関係を名乗れ…痛い!」
そう言う関係という言葉の所辺りでチョップされる。なーに変な事考えてんすかとツッコミたいが降谷さんの顔がゆでダコだ。
「あはは、降谷さん照れ谷さんですね」
「誰が上手い事言えと!それにお前は付き合ってるって自覚なさ過ぎだ。風見とかと普通にいちゃつくし…ヤキモチも焼くに決まっている!」
ぶっきらぼうに言い放つ降谷さん。そんな事思ってくれてたんだ…
「どれだけ私が風見さんといちゃついているように見えても、私は降谷さんが好きですよ。なんて…」
照れながら言うと降谷さんはこっちをみて目を見開く。顔が少し赤い私を見てだろう。
「普通こ、こういう時に照れるか!?」
「やめて下さい前言撤回しますよ!」
私達の距離は、この位がお互いに合っている。そう思った。

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設定タグ:安室透 , 名探偵コナン , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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箱折り(プロフ) - 夜大好き!さん» わかりました!読んでくれてありがとうございます!ナイトメア後にそういう関係にするつもりです!お楽しみに! (2017年8月14日 7時) (レス) id: b867574e97 (このIDを非表示/違反報告)
夜大好き! - すごく面白いです!でも早くそういう関係になってほしい!!更新、楽しみにしてます! (2017年8月14日 1時) (レス) id: e09e774fd8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:箱折り | 作成日時:2017年5月22日 18時

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