ねぇねぇ、あのさ。【東海オンエア】

私はダーレ？ ページ32

sideみやかわくん





俺がAさんと過ごした時間を消さないで



『もう、タイムリミットなの』




嫌だ、嫌だ！


好きだよ、大好きなんだよ




『ごめんね、みやくん』




大好きよって言葉と共に降ってくる甘いキス

泣きそうになりながら笑うAさんの顔は、とても綺麗だった








パッと目が覚めたら、俺は公園のベンチで寝ていた


「なんで俺、こんなところに」


少し痛む頭を抑えながら公園を出ようとする



『バイバイ、みやくん』



どこからともなくなにか懐かしい声が聞こえた気がしたが、俺は振り返らなかった

そこから何年後か、ありがたいことに俺は歌を歌うことで有名にならせてもらった

YouTubeに動画を投稿するようになり、俺自身もYouTuberさんの動画を見ることが日課になってきたとき、笑顔で微笑む1人の女性を見つけた



『やぁどうも東海オンエアのAだ』



どこか懐かしさを感じながらも動画を見終わる




一瞬、彼女の目が赤くなったことには気づけなかった




「あーあ。こいつもデリートだ」





_________



「また、失敗しちゃった」


「だから俺にぃちゃんに言ったじゃん、姿はそっくりでも中身は違うんだよって」


「だってさ、見た目一緒なんだよ？あんなんAって思うなって方がおかしいでしょ」


「本当に今回のはねぇちゃんそっくりだったな！」


「やっぱそう思う？」


「でもねぇちゃんはりょうのこと大好きだったからなぁ」


「んん、まぁまた頑張ろうね」


「お前ら俺がどれだけ頑張ってるかもしらないで！！」


「もう新しいあの子は生きてるの？」


「あぁ、今流行りのYouTuberになってるよ、ご丁寧に俺らのクローンも作ってグループYouTuberにしといた」


「さっすが！俺のねぇちゃんだから有名になるだろうなぁ」


「じゃあ、今度こそAの復活を祈って」


「乾杯」



__________


被験体NO.653

姿はそっくりなものの、恋心の配分を間違えてしまい人間の男性、みやかわくんと恋に落ちてしまったため強制排除

なお相手の男の記憶のデリートは完了。

恋心の配分には気をつけなければいけない


__________

被験体NO.654

新たなクローンとして、りょう、としみつ、てつやの3人と共にYouTuberとして活動させるものの、としみつのクローンを好きになってしまい強制排除

また新しい被験体を用意しなければ。

彼らの500年越しの夢は叶うのだろうか


【実験責任者、りょう、としみつ、てつや】

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)

←本当はね

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す