【番外編】黒色の装身具〜其の弐〜 ページ10
その後も三つほど気に入ったと見える眼鏡を試着し、Aは悩んだ
「どれにしましょうかね…」
Aの前に並べられているのは少し太めのフレームの黒の眼鏡に、ノンフレームの眼鏡、そして先ほどの真紅の眼鏡だ
俺はふと手元にあった眼鏡に目を落とす
((あ、これ似合うんじゃねぇかな…))
「おいA」
俺が呼ぶとAが振り返る
「これなんか如何だ?」
俺の差し出したのはレンズの上下にフレームのない形の黒い眼鏡
Aはそれを受け取り嬉しそうにかける
今までのどれよりも似合っている
「これにします!」
本人も気に入ったようでその眼鏡をかけたまま他の眼鏡を棚に戻した
だが真紅の眼鏡も捨てがたかったのかその手に取った
「これも気に入ってたんですよね。これは仕事用、中也さんが選んでくれたのは中也さんの前だけで掛けます!」
そのAの笑顔に顔に熱が集まるのを感じた
「お、おう。じゃあ会計は俺がする」
「いいんですか!太っ腹ですね!」
Aはニコニコと笑ってレジの店員に声をかけた
そして数分後俺たちは眼鏡店の外に出た
「じゃあ帰るか」
俺が声をかけると
「あ、私はちょっと用事があるので、中也さんは先に帰っていてください」
とAは俺に言った
「何だ?その暗視用の異能力者のところか?俺もついて行くが」
俺が言うとAはいえいえ、と手を振って
「ただの野暮用ですからわざわざ付いて来てくださるこちはないですよ。それにその異能力者の方はマフィア内に居ますし」
と答えた
野暮用…か
「…んじゃあ俺は帰る。今日の晩飯は俺が作っといてやるから帰って来たらうち来い」
俺はそうAに伝えて背を向けた
「はい、今日はありがとうございました。また夜にお会いしましょう」
そう言うAの声を背中で聞きながら俺はモヤモヤとした気分を味わって居た
((野暮用って何だ…))
こんなことが一々気になるようになったのは付き合い始めてからだ
((まぁ…Aにも野暮用ぐらいあるだろ。そんなに気にすることじゃねぇよな))
俺は自分にそう言い聞かせて寮への道を歩き出した
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信乃☆(プロフ) - るりるり#さん» そうですね!(…と言いつつ忘れてた人)←うん!番外編でも書きましょうかね!(織田作さんすいませんという心を込めて)← (2016年10月26日 18時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
るりるり# - 今日は織田作の誕生日ですね!!! (2016年10月26日 18時) (レス) id: e07374d69a (このIDを非表示/違反報告)
朱雀 - 信乃☆さん» こちらこそ、リクエストにお答えしていただいてありがとうございました!キュンキュンしました! (2016年10月23日 11時) (レス) id: 7aee5b4952 (このIDを非表示/違反報告)
信乃☆(プロフ) - るりるり#さん» 正直に言わせていただくと私も書いている途中で吹き出しました← (2016年10月23日 9時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
るりるり# - 国木田さんのビビりヤバいですねww ちょっと画面の前で吹き出しました! (2016年10月23日 9時) (レス) id: e07374d69a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:信乃☆ | 作成日時:2016年10月19日 18時