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【番外編】黒色の装身具〜其の参〜 ページ11

モヤモヤした気分のまま晩御飯を作っているとチャイムと同時にドアが開いた



「お邪魔しまーす」



Aだ



「あぁ、お帰り。もうちょっとで晩飯出来るから座って待っとけ」



Aは俺のいまいち晴れない声を聞いて首を傾げた



「何かあったんですか?」



「何でもねぇよ」



俺はそうぶっきらぼうに答えてフライパンに向き直った



Aはそうですか、と溜息をついて席に着いた



その顔を見て激しい後悔が襲ってくる



俺は自分に溜息をついて皿に料理を盛り、テーブルに持って行った



「美味しそうですね!戴きます!」



Aは嬉しそうに笑って料理を食べ始めた



その顔には俺の選んだ眼鏡が掛けられている



((やっぱ似合うな…))



俺はぼんやりとそれを見つめた



俺たちは珍しく無言で料理を食べ終え、俺は皿を洗いに台所に行き、Aはソファに沈み込んだ



((…なんか気まずいな))



足を組んで座っているAの背中をチラッと見て俺は溜息をついた



洗い終えた皿を拭き、水道の蛇口を捻って止めた



そしてソファに歩いて行き、Aの隣に腰掛ける



いつもは互いの肩が触れ合うぐらいの距離で座っているのだが、今は何となく微妙な距離が空いている



「中也さん」



俺はその声に顔を上げた



横を見るとAが不機嫌そうな顔で俺を見ていた



「何でそんなに不機嫌なんですか。何かあったなら言ってください」



「いや、別に…」



「言ってください」



「本当に何でもねぇから」



「言いなさい」



如何やら話さなければ一生口を聞いてくれなさそうな雰囲気だ



「…何があったんですか」



Aが黙り込んだ俺の顔を覗き込む



俺は顔を背けて呟いた



「聞いても笑うなよ」



「それは保証しませんが言ってください」



「不公平だろ!」



「いいですから」



俺は溜息をついて渋々言った



「なんだ…その、お前があんなに俺について来るなって言ったから…なんかモヤモヤしてた」



俺が笑われるだろうなと思いAの顔を見ると



「中也さんそんなことで悩んでたんですか。もう、ちょっとぐらい信用してくれても良いんじゃないですか」



Aはそう言って俺の頬をつねった



「私が野暮用って言ったのは…これを買う為です」



文句を言おうとした俺にAが小箱を差し出した

【番外編】黒色の装身具〜其の詩〜→←【番外編】黒色の装身具〜其の弐〜


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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 中原中也 , 信乃☆   
作品ジャンル:アニメ
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信乃☆(プロフ) - るりるり#さん» そうですね!(…と言いつつ忘れてた人)←うん!番外編でも書きましょうかね!(織田作さんすいませんという心を込めて)← (2016年10月26日 18時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
るりるり# - 今日は織田作の誕生日ですね!!! (2016年10月26日 18時) (レス) id: e07374d69a (このIDを非表示/違反報告)
朱雀 - 信乃☆さん» こちらこそ、リクエストにお答えしていただいてありがとうございました!キュンキュンしました! (2016年10月23日 11時) (レス) id: 7aee5b4952 (このIDを非表示/違反報告)
信乃☆(プロフ) - るりるり#さん» 正直に言わせていただくと私も書いている途中で吹き出しました← (2016年10月23日 9時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
るりるり# - 国木田さんのビビりヤバいですねww ちょっと画面の前で吹き出しました! (2016年10月23日 9時) (レス) id: e07374d69a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:信乃☆ | 作成日時:2016年10月19日 18時

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