第百八十九夜 ページ47
中原はいつまで経っても来ない痛みに不信感を覚え、目を薄っすらと開く
そして恐る恐る自分の体を見た
何処にも穴は空いていない
外したのか?
いや、でも血飛沫の飛び散る音がした
中原がゆっくりと顔を上げると、目の前では
偽物のAが時空斬によって真っ二つに斬られていた
「ば…かな…」
偽物のAは最期にそう呟いて崩れ落ちた
Aを装った顔が崩れ落ち、男性の顔に変わった
床に血が広がっていく
そして崩れ落ちた偽物のAの背後では、本物のAが壁に左手をついて立ちながら、右手を中原の方に伸ばしていた
彼女は偽物のAが創り出した時空斬を、咄嗟に時継で中原の前から消した
そして自分の時空斬で偽物を斬ったのだ
「A…!?」
中原は痛みをこらえて立ち上がり、Aの元へ必死に足を運んだ
「…守れて…良かった」
よろめきながら進む中原の目の前で、Aはそう柔らかく笑って崩れ落ちた
「A、おいA…死ぬなよ。返事しろよ!」
中原はAの顔を覗き込みながら体を揺すった
中原の目から涙がこぼれ落ち、Aの頬の上で弾ける
その感触にAは目を薄っすらと開け
「今…走馬灯が見えてましたよ」
と冗談じみた口調で無理やり笑った
「んな事言ってる場合じゃ…ねぇ…よ…」
中原は必死に涙をこらえながらAを見下ろした
「そういえば…初めてAって呼んでくれましたね」
「あぁ、言った、言ったが…」
「すごく、嬉しかったです」
Aは穏やかに微笑んだ
中原はその言葉に目を見開く
「それってどういう…」
Aはそれを遮り
「今…狭間扉を開くので…本部へ…」
と蚊の鳴くような声で呟いた
「いい!異能は使うな!」
中原が必死に押しとどめたがAは言葉を続けた
「リーダーが…居なくなったから…敵は散り散りに…なるはず…今を…叩けと…無線で…」
中原が今の状況とAの言葉を無線に向かって叫ぶと、目の前に木の扉が現れた
中原は少し迷ったが素早く走り込み、Aが本部の医療課の治癒能力者の名前を言う
数瞬後、2人は医療課にワープした
- 金 運: ★☆☆☆☆
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信乃☆(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます!アニメの方も二期に入りましたね!それとウイ様の応援を糧に頑張っていきます! (2016年10月6日 22時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - 良いです!良いです!とっても面白いです! 更新宜しくお願いします! 頑張って下さいね! 応援してます! (2016年10月6日 21時) (レス) id: 22b43887b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:信乃☆ | 作成日時:2016年10月2日 19時