第百八十七夜 ページ45
中原はその言葉にハッと目を見開き震える声で言う
「ま、真逆お前が…」
「そう、俺が偽物だ。お前が馬鹿で助かったよ」
呆然としている中原に偽物がAの姿のまま襲いかかる
中原はよろよろとそれを躱していったが、ついに壁に背がついた
その鳩尾に重い拳が叩き込まれる
中原は血を吐いて地面にうずくまった
その顎を偽物のAが靴の先で引っ掛けて無理やり顔を上げさせる
「見たか？お前に裏切られた時のあいつの顔」
偽物のAはそういって残忍な笑みを浮かべた
「さぞショックだったんだろうなァ…」
偽物のAは中原を思い切り蹴った
中原が地面に倒れこむ
「お前、ネックレスやったんだって？男が女にネックレスやるなんて相当仲が良かったみてぇだなぁ？」
さらにもう一発蹴りが中原に命中する
「記憶を見てみると…へぇ、いい感じの雰囲気じゃねぇか。お前あいつの事好きなんだ？いやぁもう今更叶わぬ恋だねぇ…何しろ…《裏切ったんだから》」
中原が呻く
「あぁ…俺は最低な奴だよ…可愛い部下で…初めて好きになったやつのことを裏切るなんてな」
「まぁ、好きな奴の容姿をした奴に殺されるんだ。嬉しいだろ？」
偽物のAは薄ら笑いを浮かべて更に中原に拳を振るった
「許さねぇ…」
殴られ、蹴られ、ボロボロになった中原が呻く
「Aを殺したのは俺でもあり、お前でもある。どうせ死ぬなら最期にAの仇だけでも…っ！」
中原は必死に立ち上がろうとしたが、気分を害した様子の偽物のAに殴られて再び崩れ落ちる
「仇ぃ？無駄だっての。お前自分の状態わかってんの？面白かったから今まで生かしておいたけどさ…そろそろ飽きてきたよ」
偽物のAはゆっくりと時空斬を振りかざした
黒い刃が新たな血を望むようにぎらりと光った
「大丈夫…一瞬で殺してやるよ。もう狙いは外さない」
偽物のAは時空斬を放った
黒い刃は理性を失った獰猛な獣のように、中原に襲いかかった
「終わりだ…っ！！」
中原は迫り来る黒い刃に思わず目をつぶった
倉庫に血飛沫の飛び散る音が響いた
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信乃☆(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます！アニメの方も二期に入りましたね！それとウイ様の応援を糧に頑張っていきます！ (2016年10月6日 22時) (
レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - 良いです！良いです！とっても面白いです！ 更新宜しくお願いします！ 頑張って下さいね！ 応援してます！ (2016年10月6日 21時) (レス) id: 22b43887b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：信乃☆ | 作成日時：2016年10月2日 19時
