第百八十六夜 ページ44
Aはすんでのところでその拳を躱して、もう1人のAと同時に飛び上がり超高速の戦いを始めた
中原はハッとして先ほど教わったように違和感を探したが、疲れて霞んだ目では2人の動きを視認さえできない
((お前の言った通り俺には無理だよ…))
中原は心の中でそう呟いたが、諦めかける自分を何度も叱咤し2人のAを凝視した
そしてしばらくすると2人の姿が鮮明に見えてきたが
((違和感って…どうやって探すんだよ!))
中原は途方にくれた
気づいたのは片方のAが劣勢ということだけ
((あの野郎の兄に対してAは連戦で疲れてる…という事は劣勢の方が本物か?))
中原がそう考え、じっと劣勢の方を見ていると視線を感じたのか劣勢の方のAが振り返り、手首にリボンを巻いた
「こっちです中原さん!」
((やはりこっちが本物か!!))
中原は唇を引き締めて異能を発動し、劣勢の方のAに加勢した
優勢____今は劣勢に立たされている方のAが目を見開く
「中原さん…?」
Aは一瞬泣きそうな表情になったが、唇を強く噛み締め
「何やってるんですか!そんなにコロッと騙されないでください!!」
と中原に叫んだ
だが
「黙れ!!お前が偽物だろうが!」
と中原はもう1人のAを固くAと信じているようだ
Aは相当なショックを受けたようで着地の際によろける
そこに倉庫の中にあったナイフが躍り掛かる
Aは涙をこらえてそれを時空斬で粉砕した
だがただでさえ強い中原に加えてもう1人の自分と戦っているのだからたまらない
本物のAの方にどんどん傷が増えていく
「____っ!」
ついに本物のAが偽物のAの蹴りを受け損じて壁までとばされた
倒れこんだAに向かって偽物が向かっていく
Aはもう肉体的にも、精神的にも衰弱しきった様でぐったりしている
それはそうだ、何しろAは10時間前近くから休憩なしで連戦しているのだ
動かないAに偽物は時空斬で斬りかかった
心臓を狙ったつもりのようだったが、何しろコントロールが難しい異能なので心臓ではなく脇腹を抉った
だがAの脇腹には大きな切り傷…の次元を超えた、大きな穴が空いた
偽物はどうせ動けまい、とAから離れて中原に微笑んだ
「…次はてめぇの番だ」
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信乃☆(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます!アニメの方も二期に入りましたね!それとウイ様の応援を糧に頑張っていきます! (2016年10月6日 22時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - 良いです!良いです!とっても面白いです! 更新宜しくお願いします! 頑張って下さいね! 応援してます! (2016年10月6日 21時) (レス) id: 22b43887b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:信乃☆ | 作成日時:2016年10月2日 19時