第百七十六夜 ページ34
「よーし!じゃーあ…」
Aは倉庫に着くとくるりと黒羽に向き直った
「異能なしで手合わせしよっかー」
Aの口の端がクイッと持ち上がった
やはり道化の裏からでも伝わるほど、Aは戦うのが好きなのだ
黒羽はニヤッと笑い返し
「言っとくが…俺は強いぞ」
とAに言った
「烏から卒業したてなのにねぇ…そう簡単に言われちゃ困る」
Aは道化を消し去り、本当の姿になった
つまり、悪戯っぽい目は鋭く細められ、常に両側上がっていた口角は引き締められた
声も馬鹿明るい声から、落ち着きのある、何処か冷酷に感じる静かな声に変わった
Aの全身から放たれるオーラが変わったのを感じ、黒羽が息をのむ
そして
「レディー…スタート!」
Aの掛け声と同時に2人はお互いに向かって駆け出した
黒羽とAの拳が交差する
Aは片眉を上げ
「へぇ、速いじゃん。それに中々に力もある」
と黒羽を褒めた
黒羽は思わずニヤッと笑ったが
「けど…私には及ばなかったようだね」
その声を聞いて眼を見張る
いつの間にか前にいたはずのAが居ない
そして、後ろから衝撃を感じた
_____と認識した瞬間意識がとんだ
「うんうん。この過激スケジュールも中々に訓練になるようだねぇ。大丈夫かい黒羽?」
Aはパンパンッと手を払い、烏に戻ってしまった黒羽を抱え上げた
その顔は先ほどの顔と打って変わってまたあの道化の仮面に戻っている
黒羽は数分ほどすると眼を覚まし
「A…強くなったなぁ…」
としみじみと言った
「ふっふっふ。君にもこれくらい強くなってもらわなくっちゃ。この先は半分ぐらい任務押し付けるつもりだし」
「マジでやめて」
「ふふ、冗談冗談」
Aはひらひらと手を振ったが、あながち冗談でもないような口調だった
「ま、黒羽は筋力の問題はなさそうだね。私とほぼ互角に張り合えるくらいだから。問題は技術とスピード。ま、これは訓練だね」
黒羽は人間の姿に戻り、首を回した
「じゃ、今日は一日中訓練か?」
「もちろん。さぁ私はこれからの任務が早く終わるように超スパルタで黒羽を鍛えようかな!」
「げぇ…」
「うん、愛の鞭」
「飴もくれよ…」
「訓練終わったら抹茶飴あげるから。よぉし始めよー!」
「おー…」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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信乃☆(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます!アニメの方も二期に入りましたね!それとウイ様の応援を糧に頑張っていきます! (2016年10月6日 22時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - 良いです!良いです!とっても面白いです! 更新宜しくお願いします! 頑張って下さいね! 応援してます! (2016年10月6日 21時) (レス) id: 22b43887b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:信乃☆ | 作成日時:2016年10月2日 19時