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第百七十一夜 ページ29

月曜日、首領の前に現れたAは見るからにやつれていた



「や、やぁAくん。本当にやってきたんだね」



机の上に56件分の報告書を積まれた首領が思わず仰け反る



「ははっ…仕事ですから」



首領が顔を上げるとAが死にかけの状態で引きつった笑みを浮かべていた



正直いうとかなり不気味だ



「こ、今週は49件だから…ね?」



「それでは失礼しまーす…」



Aはフラフラと書類の束を抱えながら去って行った



「あの子…本当にこなしちゃうとはね…」



首領が丁寧に描かれている報告書を見て苦笑した



3日くらい遅れても許してあげるつもりだったのだが、Aの職人精神をなめていたようだ



((49件もかなり多いけど…この調子じゃあ飛び上がるほど喜んでるだろうね))



そして首領の予想通り部屋を出たAは嬉々とした表情で、飛び上がるまではいかないが



「これで1日5時間睡眠…キター!」



と書類を天に掲げていた←



「よし…1日7件…いや、1日8件以上やって日曜日は一日中寝たきりになってやる…寝たきり老人ならぬ寝たきり少女に…」←



疲労のせいでろくに思考が働かない様だ



だがまぁ任務の時は集中しているのでなんとかなっているのだが



「あー…今日の分はこれと…これと…まぁ上から8件でいいや」←




Aは寝ない様に両頬を思いっきり叩き、走り出した



「誰だ貴様は!?」



ノンストップで飛び込んだビルの主_____標的が銃を構えてAに叫んでも



「黙れぇぇえ!こっちはお前が目つけられたせいで仕事増えてんだよぉぉおお!お前に毎朝眠気覚ましに瞼にメンソール入りリップクリーム塗ってから任務に行ってる私の気持ちが判るかぁぁああ!?あれ効果はあるけど無駄に染みるんだよぉぉおお!!」←



と謎すぎる罵倒を受けて混乱しているうちに殺される



「っはぁ…ノンブレスはキツイな」←



Aはそう大きく深呼吸し、躊躇なくビルの屋上から飛び降りた



そして60階から落下しながら素早く書類を確認し



「千一夜物語…狭間扉!」



と無駄にカッコつけて叫んで空中で消えた



もはやキャラがただの最強バカとなっている

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 中原中也 , 信乃☆   
作品ジャンル:アニメ
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信乃☆(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます!アニメの方も二期に入りましたね!それとウイ様の応援を糧に頑張っていきます! (2016年10月6日 22時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - 良いです!良いです!とっても面白いです! 更新宜しくお願いします! 頑張って下さいね! 応援してます! (2016年10月6日 21時) (レス) id: 22b43887b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:信乃☆ | 作成日時:2016年10月2日 19時

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