第百六十五夜 ページ23
「太宰さんポートマフィア脱退を祝して、少々お洒落なデザインにして見ました」
その扉の表面は、キラキラと輝く宝石がちりばめられており
さらに内部は
「こんな事も出来たのかい?」
黒曜石のような床に赤いカーペットが敷かれている
頭上には煌めくシャンデリアが
「ふふ、最近発見したんです。まさかこんな事で使うとは思いませんでしたが」
Aは太宰の手を引いて、向かい側の扉を開いた
するとさっきまでの荘厳な雰囲気は消えて、賑やかな酒場に舞台は切り替わった
彼らの目の前には白髪で大柄の男が独り、卓席に座っていた
「内務省の重鎮がこんな安酒場で独り手酌とは……寂しい限りですね。種田長官」
突然差し向かいの席に座ったAの声に白髪の男
──種田は驚いて顔を上げた
「君は……」
それを言い終わらないうちに太宰がAの隣、種田長官の真正面に腰掛けた
「お注ぎしましょう」
太宰は、銚子を傾けて猪口に酒を注いだ
種田長官はそれを受け、一息に飲み干してからじろりと太宰達を見た
「久しいね夜鳥くん。それに太宰君の顔は報告書でよく見たなあ。要注意監視リストの常連だ。──どうやって此処が判った?」
Aはクスッと笑い
「私の異能ですよ。普段は人前で使わないのでリストの情報欄には載って居ないと思いますが」
と答えた
「そうか。リストに加えておこう。そういえば夜鳥君はそう言う話は聞いて居ないが、太宰君は暫く組織から行方を眩ませとった筈だが……何の用かな?」
「転職先を探していましてね。どこかお勧めはありませんかね?」
種田長官は驚いた顔で太宰達を見た
「あぁ、私は結構ですよ?ただの付き添いですので。今の所転職する気は無いです」
Aはそう言って手を振った
「そうか。ふむ、にわかには信じがたいな太宰君。訊きたいことは山ほどあるが……」
種田長官は顎を指で搔いた
「特務課を志望かな?そうなら──」
「そちらは辞退しますよ」
太宰は苦笑した
「規則の多い職場は肌に合わなくてね」
「では何が希望だ?」
「人助けが出来るところ」
太宰は即答した
種田は腕を組んで、太宰を無言で見つめた
「君の経歴は汚れすぎとる。洗うためには、二年ほど地下に潜る必要があるぞ。だがまあ……先ずはご質問に答えようか。心当たりがないでもない」
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信乃☆(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます!アニメの方も二期に入りましたね!それとウイ様の応援を糧に頑張っていきます! (2016年10月6日 22時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - 良いです!良いです!とっても面白いです! 更新宜しくお願いします! 頑張って下さいね! 応援してます! (2016年10月6日 21時) (レス) id: 22b43887b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:信乃☆ | 作成日時:2016年10月2日 19時