第百五十三夜 ページ11
ジイドが何の前触れもなく二挺の銃を抜き、織田作のほうに向けた
織田作がその一瞬の動作に反応できなかったのは、驚いたからではない
──撃っても当たる気がしなかったからだ
銃を向け合ったままお互いに静止する
織田作の銃口がジイドを見詰める
ジイドの銃口が織田作を見詰める
「お喋りな男だ」
「ではお喋りはこのくらいにしよう」
織田作に映像が見えた
五秒後に、ジイドが撃つ
織田作の眉間に一発、心臓に一発
どちらに避ければいい
横か
──いや、それを予測して弾道を横方向に修正される
下か
──いや、屈んでも同様に予測・修正される
残り三秒
どうすればいい
そこで頭の中にAの声が流れた
『織田作さんにどれだけ小細工しても効きませんからね。もうこうなったら最高速度で正面突破ですよ』
2人で手合わせをした時だ
実際この時は織田作とAの引き分けになったのだ
──そうか、そういう事か
残り一秒
織田作は両手の銃を連続で撃ちながら敵に突進した
そうして地獄が開始した
銃火が二人の中央で閃く
互いに駆け寄った織田作とジイドは、弾丸を応射しあいながら接近した
いくつもの弾丸が耳朶の傍を抜けた
コートの裾を引き千切った
織田作は両手の甲で、相手の銃を外側に払った
ジイドの銃が一度左右に押し退けられ、円を描くような軌道で再び中央に戻ってきた
織田作の胸を狙って�牾タГ陵�霊�瓩�火を噴いた
相手の鼻を抓めそうなほどの至近距離だ
顔を挟むように左右並行に撃たれた弾丸の両方を躱す余裕はなかった
織田作はとっさの判断で顔を左にそらして右の弾丸を回避し、もうひとつの弾丸を拳銃の銃把で防いだ
彼の手のひら全体に殴られたような衝撃と痺れが走り、左手の拳銃が弾き飛ばされた
銃の向こうで、ジイドが唇を歪めて嗤うのが見えた
ジイドの銃は二挺、織田作はひとつ減って一挺
当然その分だけ不利になる
──一挺の拳銃が、どこを向いているかにもよるが
右手の拳銃
──織田作がまだ握っているほうの拳銃は、既にジイドに向けられていた
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
谷崎潤一郎の髪留め
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
信乃☆(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます！アニメの方も二期に入りましたね！それとウイ様の応援を糧に頑張っていきます！ (2016年10月6日 22時) (
レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - 良いです！良いです！とっても面白いです！ 更新宜しくお願いします！ 頑張って下さいね！ 応援してます！ (2016年10月6日 21時) (レス) id: 22b43887b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：信乃☆ | 作成日時：2016年10月2日 19時
