４０話 ページ42
貴方視点
少しずつ、熱が引いていくのを感じる。
何も無い。そんな空間に私は立っていた。
ここは、どこだろう？
そう思うと同時に、
あぁ、これは夢だ。
とも思った。
だって、こんな終わりのない、真っ白い空間が存在するわけがない。
声は？
『…あ。…出る。』
じゃあ、耳も聞こえるということ。
手は…ある。
…暇だなぁ。
「…お前。お前は、どっち？」
ん？
儚く、優しそうな女性と、強い信念？を持った男性。
二人が、私を真っ直ぐに見据えていた。
『どっち…って？』
「夜に開花する者か、青々しい葉をつける者か。貴方は、どちらですか？」
夜…開花…？夜桜？
葉。葉桜。
『…それは、貴方達にとって重要？』
「そうだな。お前にとっては、重要ではないのか？」
『うん。必要ないね。』
「…そうなのですか。」
あ、この人。笑ったらもっと綺麗だな。
あれ…？
初めて会った時の、玲央に似てる。
少し儚い所とか、目の色とか。
あっちの男性は…。
わたしに、似てる…？
『ねぇ、貴方達はだれ？』
「葉桜家の、初代当主。」
「同じく、夜桜家の初代当主です。」
…えっ。
『えっ！？』
だって、葉桜家も夜桜家も、明治より前からあるわけで…！
な、なんで、そんな人達と話ができてるの…！？
…あれ？
夜桜家と葉桜家は古くから敵対関係にあったって…。
でもこの二人は、仲睦まじい感じだし。
「ふふっ。混乱していらっしゃいますね。」
「あぁ。でも信じてはいるようだ。やはり他の者とは何か違うな。」
なんだよその優しい眼差し！！
あーもうなんか腹立ってきた！！
『…色々ツッコみたいんだけど、なんで二人共仲良さそうなの？』
…あれ、なんか二人の表情が曇った？
「私達は夫婦なのです。」
…え。
『え、じ、じゃあ。葉桜と夜桜は…。』
「かなり遠い親戚同士。ということだな。」
えぇ！？
嘘でしょ！？
「そして貴方の見た、あの言い伝えは嘘なのです。」
「噂に尾ひれがついただけだからな。信じるなよ？」
ん？
『あの言い伝え？』
何のことだろう。
「は？お前の記憶の中に確かにあるぞ？あの古びた長い文章だよ。」
………。
『私の記憶覗けるの！？変態！？』
「だっ！れが変態だ！！！！」
『…あー、あの古文か。』
真冬に頼んで、でも私は知らなくて良い内容の。
「もしかして…読めなかったのですか？」
うぐ。
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まき(プロフ) - Miskさん» すみません！忘れていました😭教えてくださってありがとうございます！ (2022年11月8日 23時) (
レス) id: 5e22727ca0 (このIDを非表示/違反報告)
Misk(プロフ) - 突然失礼いたします。検索避けをかけていただくことってできませんでしょうか....? (2022年11月8日 10時) (レス) id: 414d51f1a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まき | 作成日時：2022年2月20日 21時
