３６話 ページ38
貴方視点
そらる「お、アキもハルもいるじゃん…。えっ、どうした？二人共。」
『彼方…。』
ハルは目を真っ赤に腫らしてくしゃみを連発して、
アキはこれ以上無いくらいだらしない顔で猫に頬ずりしている。
『どうしよ…。』
そらる「うーん…。」
『あ、彼方は猫派？犬派？』
そらる「え、両方」
まさかの第三勢力！？
ﾌｼｬｰｯｯと、猫の威嚇声が聞こえる。
…え。
『あ、アキ…！危ない、触りすぎ！』
急いで猫を取り上げて逃がす。
猫は一目散に茂みに走っていった。
アキ「…猫…。」
こんなに感情を表に出すアキ、初めて見たかも…。
やはり猫の力は偉大だな。
『なんかねぇ、昨日からさ。玲央がおかしいんだ。』
そらる「おかしい…？」
そう。
『急に優しくなって、怖いんだよね…。』
一緒にご飯食べようだとか、心配したりだとか…。
もしかして、別人！？って疑うくらい。
まるで、初めて会った時に戻ったみたいな…。
「はじめまして、君がAさん？」
第一印象は、下手に刺激しなければ良い人そうだな。だった。
私より年上。大人っぽい男性。
その時私は19歳。玲央は24歳。
5歳差だ。
夜桜家と、葉桜家の和解を進めるために、私達は婚約者同士になった。
『…はい。そちらも、玲央さんで間違いないでしょうか？』
…出来るだけ、刺激しないように。
「うん。合ってます。…俺は、親の意向とはいえ、貴方と仲良くしたいと思っています。これから…よろしく。」
優しそうな笑顔。
それでも瞳の奥には黒い靄がある。
『はい！よろしくおねがいします！』
そらる「…A？どうかした？」
『…！あ、ううん。なんでもないよ』
いつから、変わっちゃったんだろう。
どこで、刺激しちゃったんだろう。
ずっと、警戒してたはずなのに。
アキ「今日も、玲央は来るんですか？」
『うん。…だからそろそろ帰るよ。』
本当は、玲央とじゃなくて彼方とか、アキとかと話したい。
でも、そんなの叶わないから。
まだ、叶わないから。
今はまだ、言う事聞いてあげるよ、玲央。
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まき(プロフ) - Miskさん» すみません！忘れていました😭教えてくださってありがとうございます！ (2022年11月8日 23時) (
レス) id: 5e22727ca0 (このIDを非表示/違反報告)
Misk(プロフ) - 突然失礼いたします。検索避けをかけていただくことってできませんでしょうか....? (2022年11月8日 10時) (レス) id: 414d51f1a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まき | 作成日時：2022年2月20日 21時
