さて今日も今日とて海賊狩り (ページ13)

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13話頼っても、いいのか…… ページ13

ケイとアシュを置いて逃げてきてのは
いつもの場所。

俺の心許せる場所。小さい頃から、親に捨てられたときから暮らしてる森。

“太陽を知らぬ”【不光の森】

人が言い伝えでいつしか不幸になる森【不幸の森】と言って避けた森だ。

ここには心優しい動物たちがたくさん暮らしてる。みんな俺の大切な“仲間”だ。

人間なんか信じられない。

人間は簡単に裏切るんだ。

求めたって、愛なんかくれない。

そう思ってたんだ。ずっと今まで。

でも、白ヒゲ海賊団に会って、

愛してくれる、受け入れてくれる、仲間にしてくれると思ってから俺の今までの感情は揺らぎ出した。

この人たちといたい。
笑いあいたい。仲間になりたい。

愛されたい。

『出来るわけないのに何望んでんだろうな。』

？「Aさん!!」

『あ、しゅ？何でここに……』

？「僕が連れてきたんだ。」ﾊﾟｶﾊﾟｶ

『セス……』

ｾｽ「この人は君を裏切らない。君を幸せにしてくれる。そう思ったから連れてきたんだ。」

『………』

ｾｽ「今までこの森を愛してくれてありがとう。この島を守ってくれてありがとう。でも今度は君が愛される番だよ。」

『愛される？俺が？無理だよ。俺は化け物だから。』

ｱｼｭ「化け物なんかじゃない！あなたは化け物なんかじゃない。あなたの話をケイさんから聞きました。勝手に聞いてすみません。」

『どう思った？』

どうせお前だって怖がるんだろ。

ｱｼｭ「俺と同じだって思いました。」

えっ？

ｱｼｭ「俺は動物と話せるとかすごいものじゃないんですけど、親に捨てられたんです。俺の目、左右で色が違うでしょ？」

確かにアシュの目は右が赤で左が深緑だ。
俺は初めて見たとき、きれいだと思った。
希望を映すその目が。

ｱｼｭ「生まれつきじゃなかったんですけど、5歳くらいの時から徐々に右が赤になって、それを気味悪がられて捨てられたんですよ。この右目、視力がいいのか呪いなのか、遠くのものがよく見えるんですよ。今まであなたを見つけられたのはこれのお陰。」

そんな………

『お前の目、綺麗じゃんか。俺は好きだ。』

目の色が違うだけで捨てるなんて、最低だ。

ｱｼｭ「俺もあなたの優しいところや仲間思いのところ好きです。あなたは化け物なんかじゃない。その優しい心があったからこそ“選ばれた”んだ。」

選ばれた？

ｱｼｭ「一人で抱え込まないで、頼ってください。」

俺はこいつを頼っていいのか？