甘くてあまい【短編集】

◎西川遥輝◎*ﾘｸｴｽﾄ ページ10

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『痛いんですけど、』


｢ほんまモチモチしとんな〜｣


『いひゃいれす！』

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初めて会った時は優しくて紳士の西川さんは何処へ行っちゃったんだろう



……けどそんな西川さんを好きになってしまったのも事実だったりする、


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｢Aちゃん？｣


『なんれすか、』



名前を呼ばれただけで嬉しくなったり、相当重症だと気付かされる


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｢ほっぺ、赤くなっとるで｣


『…西川さんが触るからです！』


止まったかと思えば、再び動き出した手


｢やめてほしいん？｣


『…逆に、やめてくれるんですか？』


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んー、じゃあ、


｢遥輝って呼んで｣


『……へ、』


そしたらやめてあげるから、だんだんと近ずいてくる西川さん


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｢ほら、やめて欲しいんならはよ言ってや｣


『えっ、…え、』


そのまま迫ってくる西川さんに圧倒されて
気づけば背中には壁が



『…遥輝、さん……っ』


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初めて呼んだ名前、この沈黙が耐えられない



『…っ、呼んだから退けてくださいよ…』



退けてくれることなく沈黙は続く


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