甘くてあまい【短編集】

◎山田哲人◎*ﾘｸｴｽﾄ ページ6

『…哲人くん、怒ってる…よね、』


｢……なに、｣


別にそんな怒っとる訳でもないけど
こうなったらとことん意地悪してやろうってさっきから怒っとる演技中、

･

『…ほんとに、ごめんね…』


『哲人くん楽しみにしてるの知ってたのに…つい食べちゃって、』


知っとったなら食うなやってツッコミたいけど我慢

･

｢プリン楽しみにしとったんやけど…｣


『……っ…、』


｢試合も勝ったのにプリン食べれへんとか残念やわ、｣



プリン食べただけで俺が怒るとは思ってなかったんやと思う

当の本人は見ただけで分かる落ち込み方して、目にうっすら涙も見える

･

…なんか可哀想になってきたわ、

けどまぁその顔が逆に唆るんやけどなぁ



｢…もうプリンはええ、｣


『えっ…でも』


｢その代わり、…Aいまから喰うけどええよな？｣


Aの返事なんか関係なくそのままキスをしてやった、息をする間もないくらいの深いやつを

･

『…っ、…てっ、と…くん、』


｢ん、｣


『ゃ…まっ、て…』


待って、って俺の腕を掴んで必死に静止させようとしてくるA、

そんなのただ煽るだけに過ぎんわ

･

｢なぁ…A、俺のプリン食べたのは誰なん？｣


｢自分が1番よう分かっとんやろ？｣


『それ、は…』


｢ならAは大人しく喰われたらええ、｣


『…ぅあ…、っん…』


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『…もう絶対プリンなんか食べないもん』

｢絶対嘘やろ、｣

(されるがままの彼女ちゃん✖弱みにつけ込む哲人くん)

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