じゅうに。 ページ13
その逆?会いたかった?俺に?初対面で帰りを待ち構えてた奴やぞ。自分で言うのもアレやけど、大分やばいぞ。やばいな俺。やばいわ。キッショ。俺が女やったらこんな男絶対嫌マジで無理。そんな俺に、会いたかったというのか?
未だ頭の整理が追い付けない俺のことは露知らずとでもいうように、彼女はまた口を開く。
「センラさん…っ、全然来てくれなかったから…私嫌われちゃったかと思って…私のせいで…お店、来れなく…なっちゃっ…」
店の事まで心配してんのか。どこまで優しいんや君は。そんなん見せられたら俺、とことん漬け込んでまいそう。
セ「…ごめんなぁ。まさかそんなに思ってくれるとは思わへんかったし、いろいろと仕事が立て込んでもうて…ってとりあえずお店の前で話すの迷惑やし、何処か寄っていかへん…?」
この言葉に嘘偽りは無い。本当にここまで俺のことを思ってくれているなんて思っていなかったし、本当に仕事が立て込んでしまっていたのだ。だからこそ、今日自分へのご褒美として彼女の店に寄っていったのだ。生憎の時間のすれ違いにより、結果だけ見れば彼女に会いに行っただけだと思われそうだが。それに、店の前で長々と話しているのも気が引ける。かと言ってこのまま彼女と別れて「じゃあまた今度ね」なんて言うつもりもない。
「そ…うですよね、すみません…」
確かに、と今にも言いそうな顔で納得してくれた彼女。段々と落ち着いてきたのか、涙が少しずつ引いてきた。それを見て少し安心する。
「でも何処に…こんな時間じゃカフェも閉まってますし…」
今の時刻は23時とちょっと過ぎたところ。確かに、こんな時間ではどの店も大体閉まっているし、開いていたとしても酔っ払いばかりのいる騒がしい居酒屋くらいだ。そんな所に彼女を入れたくない。最も、彼女は居酒屋で働いているが。いや、ちゃうやん、そういうことちゃうやん、な?(何が)
セ「うーん、そうやなあ……あ、」
俺はまたぐるぐると思考を巡らす。するとあるひとつの選択肢が浮かんだ。
セ「俺の家、とか?」
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なんだか前と全然違う書き方になってしまった…。今回も文字数の関係で2つに分けていますが、11話と12話合わせて1つのお話と読んで頂ければ幸いです!
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ちや(プロフ) - たみさん» わああああコメントありがとうございます!!そう言って頂けると本当に嬉しいです…(;_;)これからも長い目で見守ってやってください! (2018年8月31日 22時) (レス) id: 90574d7a9c (このIDを非表示/違反報告)
たみ - はじめましてこんにちは、読ませていただきました!とても面白かったです。更新大変かとは思いますがちや様のペースで頑張ってください!応援しております! (2018年8月31日 0時) (レス) id: 8a1a141469 (このIDを非表示/違反報告)
ちや(プロフ) - こち@東風さん» うええええあありがとうございます恐縮です……(土下座)頑張って更新するので気長に待ってくれるとありがたいです…! (2018年8月20日 23時) (レス) id: 90574d7a9c (このIDを非表示/違反報告)
こち@東風 - こういうお話大好きです!更新楽しみにしてます!無理の無いように頑張ってください! (2018年8月20日 14時) (レス) id: 0d8135d24d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちや | 作成日時:2018年7月8日 22時