人魚姫 #Hayato Komori Ⅱ (ページ41)

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～エピローグ～ページ41

「A、これどこ？」

私にそう聞くのは亜嵐だ

『それはこっち』

今日は、隼と付き合ってもう半年ほど経つ隼の誕生日だ

玲於と亜嵐を呼んで誕生日会を開く

亜嵐は、2ヶ月前にいきなり私の家を訪ねていきなりソファーで一眠りしていきなり帰っていった

その日から3日に1回くらいのペースで私に会うようになって、今までのように私を愛しそうに見ることもなくなった

多分、亜嵐の中でやっと踏ん切りがついて私を妹として見てくれるようになったんだと思う

「あれ、これは？」

今度は玲於が私に聞く

『それはそっち！』

玲於は私と隼が付き合ったクリスマスの日以来から、1週間に1回くらいのペースで会うようになった

一度だけ私にまた好きって言ってくれたんだけどちゃんと断った

「ねえこれは？」

『もういい、私1人でやる2人とも使い物にならん！！』

私が言うとのそのそとソファーに座ってテレビを見だしてガハガハ笑い出す2人

それはそれで納得いかないんだけどっ！？

1人でなんとか飾り付けを終えて、しばらくすると隼がやってきた

『隼誕生日おめでとうー！』

言うと隼は少しウルウルしだしてありがとうって言う

隼も亜嵐も玲於も楽しそうで、3人が話しながらリビングに入っていくのを見届けながら考える

この3年間色々なことがあった

なんかあれに似てる

幼い頃に読んでいた、悲しい終わりの人魚姫っていうお話に

ただ、私の場合はハッピーエンドだったんだけどね

「A、写真撮ろ！」

私は、人魚姫

隼は、そんな私を助けてくれた運命の王子様

泡になって消えるのは、まだまだまだまだ先ですかね

『うんっ！』

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～人魚姫 end～