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過去のことを忘れるために


私は春の海へと出掛けた。


波打ち際を一人でとぼとぼ歩く。


忘れられない_


そんな思いが浮かんでは消えてゆく


トントン


「おねーさん。暇?」


「あ、急にごめん。あのさ、ナンパしていい?


俺、岩田剛典って言います。大学生。おねーさんは?」


『A。ナンパなら断らせてもらうわ。そんな気分じゃない』


「Aちゃん。彼氏いないでしょ。しかも別れたけど忘れられない」


『…っ』


「あれ?当たっちゃった?


ま、そんな顔しているし、分かるよ。」


『貴方に何が分かるの。』


「少なくとも元気がないってことかな」


『岩田さん。黙って。』

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作者名:mixy | 作成日時:2017年4月23日 17時

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