あの日記 ページ11
無一郎は、無意識にAの部屋へ向かった。
あの時は正直Aの興味がなく見る気にならなかったが、今はなんだか無償に見たい気分になったのだ。
あのバカ真面目は、鬼を狩った後に近くを探索して他に襲われた人がいないか調べる。そして、必ず自分への土産物を買ってくるのだ。
これだけのことをすれば当然帰りも遅い。あの日記を読む時間は十分にあった。
「(これだ。)」
真面目だが物の扱い方が悪いAだ。日記はもう何年も使っているのか間違ってゴミに出しそうなほどボロボロである。
汚い文字で表紙に『A』と書いてある。
「(きたなっ。)」
そう思いながら日記を開いた。
○月✕日
鬼殺隊に入った。特に親を殺されたとかそういう訳ではないが、家族を守るためこれから鬼殺隊でもっと力をつけていきたい。
○月□日
入隊して、御館様のお呼び出しがあった。ダメだ私は明日死ぬ。遺言書を準備しなければ。
○月△日
行ったら御館様と可愛い女の子がいた。どうやら私は可愛らしい女の子の継子になるらしい。こんなに可愛いのに柱だなんて凄い。私も頑張る。
名前は時透無一郎というらしい。随分男の子らしい名前だと思った。
○月○日
男子だった。どうやら私はよっぽど気に触ってしまったらしく、めちゃくちゃ当たりが強い。しかも口を聞いてくれない。ひたすら稽古の当たりが強い。やばい死ぬ。遺言書いるわコレ。
○月□○日
よし、これから毎日任務が終わった後お土産をあげよう。多分1週間くらい続ければ許してくれるはずだ。
□月□△日
三ヶ月土産を渡し続けて、やっと時透さんは口をきいてくれるようになった。とても嬉しい。一生口をきいてくれないと思っていたので嬉しい。明日はもっといい土産を持ってこよう。
△月○日
今日、下弦の鬼と思われる鬼を倒した。もう体中全身が痛い。今、死ぬかもしれないこの状況で日記を書いている。
お母さんお父さんお姉ちゃん弟、ありがとう。今まで楽しかった。みんなより早く死んでしまうかもしれません。家族を守るため鬼殺隊に入ったのに申し訳ないです。今までありがとう。
最後に、時透さんの継子になれて良かったです。
△月✕日
生きてたわ。
「、、、、、。」
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優衣(プロフ) - そよかさん» 私の無一郎のイメージは9割型ツンデレだからなぁ、、、。どうなるかわからないですね( ˙-˙ ) (2019年11月1日 17時) (レス) id: 3e984029c1 (このIDを非表示/違反報告)
そよか(プロフ) - むいくん尊いんですが、殴っちゃだめ(´×ω×`)この物語すごい好きです!むいくんはいつデレるんですか!? (2019年10月31日 23時) (レス) id: 4c7d50e366 (このIDを非表示/違反報告)
優衣(プロフ) - 風鈴さん» 嬉しいです!これからも更新頑張ります!!! (2019年10月28日 19時) (レス) id: 3e984029c1 (このIDを非表示/違反報告)
風鈴(プロフ) - 日記の「生きてたわ」が面白かったです!更新楽しみにしてます! (2019年10月27日 23時) (レス) id: cf0d5b0a6b (このIDを非表示/違反報告)
優衣(プロフ) - らいあどーるさん» ありがとうございます!!更新頑張ります!!! (2019年10月27日 13時) (レス) id: 3e984029c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優衣 | 作成日時:2019年10月13日 15時