り ページ4
赤葦君と仲良くなり はや四日目
いつものように赤葦君はおにぎりを...
『赤葦君、今日はおにぎり食べないんだ』
「あぁ、うん 今日はね」
『珍しいね』
そう、隣の席になって おにぎりを食べていない赤葦くんを見たのは初めてだった
「八神さ、今日昼に誰かと食べる約束とかしてる?」
『んー、今日はまだしてないよ』
「よかった、それならさ俺と昼食べない?」
『え』
「母さんが弁当作ってくれたんだけど なんか思ったより量が多くてさ 一緒に食べまないかなと」
『う、うん、私はいいよ』
「じゃあ、昼休み食べに行こう いいところあるから」
それから お昼が来るのは いつもより随分早く感じた
『わっ、こんなところあったんだ』
「いつもは男バレだけで食べてるんだけど」
『いいの?私なんか来て』
「うん、寧ろ連れてきたかったし、それに先輩達は来ないから遠慮しなくていいよ」
『あ、ありがとう』
私のためだと思うと 嬉しくなって顔が緩んだ
二人で適当なところに座り 赤葦君がお弁当の蓋を開ける
『わっ、赤葦君のお母さん料理上手』
「俺は八神が作ったおにぎりの方が好きだけどね」
ほら、また そういう事言う
赤葦君のお母さんが作った料理は予想以上の味だった
『はぁぁ、お腹一杯』
「喜んでもらえて良かったよ」
それから他愛のない話をして 随分と時間が過ぎた
『やっぱり赤葦君のこと好きだなぁ』
ぱっと口を抑えるが既に遅く
気が緩んでいたせいだろうか
つい口に出てしまった
赤葦君も驚いている
『あ、えっと、今のは』
誤魔化し様が無い
「俺も、八神のこと好きだよ」
え?
「前に 名前覚えてたのクラスメイトだからって言ったでしょ?」
『うん』
「実はあれ、嘘なんだ 前から八神の事気になってた」
『えっ...』
「でも、なかなか声掛けれなくてさ そんな時八神から声かけて来てくれてすげー嬉しかった」
おにぎりの話からなんて思ってもみなかったけど
と笑っている
「今だって 八神とこうやって二人で弁当食って
話して すげー幸せ」
私に向き直る
「八神、好きだよ」
そうやって はにかんだ
『私も、赤葦君のこと好き!』
END
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作者名:su | 作成日時:2018年5月28日 17時