3話 ページ5
及川side
叩かれた頭をさすりながらどうして"透明人間"になってしまったのか本題へ入る
「ていうかなんで自分で透明人間になったって分かったの？」
ふと疑問に思ったことを聞くとAは身を乗り出して話し始めた
「いつも家の前を通るイケメンお兄さんがいるって言ったでしょ？」
コクリと相槌をうつ
「いつもみたいにおはようございますって挨拶したら悲鳴あげて逃げていったわけ」
「気の毒なお兄さんだね」
「可哀想なのは私もでしょ？！」
あー、はいはい と適当に流した
「なんか可笑しいなーと思ってさ道いく人に片っ端から声掛けたの
そしたらみんな逃げてくんだよ？！
私泣くよ？！」
「いやもう泣けよ」
「ぶっ〇すぞ」
「物騒!!」
まぁ、そんなことは置いといて
と話を戻す
「それで自分が透明人間だと思ったわけ？」
「うん。もしかして私みんなから見えてないのかなー、なんて思ったらそれしか考えられなくて」
確かに俺もそう思うかもしれない
「学校はどうするつもり？」
「取り敢えず言ってみる。医務室の先生にでも話してみようかななんて思ってて」
「その姿で？」
「だって戻り方わかんないし」
「第1先生が知ってるとは思えないし」
「聞いてみないとわかんないじゃん」
2人で話し合っていると
ピコン と L〇NE の通知音がなった
「あ、岩ちゃんだ」
内容は 「早く出てこいくそ川」
凄い泣きそう！
もっと言い方あるでしょ？！
スマホとにらめっこしていると隣から「一？」
と聞いてくるA
姿は見えないけど多分俺の後ろからひょこっと顔を出して スマホの画面を覗いているんだろう
何となく気配感じるし
「うん、早く出てこいってさ 俺家いないのにね」笑
「早く返信しないとどつかれるよ」
「辛辣ぅ」
パパっと返信をしてAに向き直る
どこにいるか分からないけど...
「取り敢えず岩ちゃんにも言うでしょ？」
「うん、あとまっつんとマッキーにも」
これはバレー部が騒ぎ出すぞ
俺たちは部屋を出て学校へ歩き始めた
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作者名：su | 作成日時：2018年6月13日 21時
