file.93 大胆 ページ4
────ケケッと笑う特徴的な笑い声、
ふわふわと猫っ毛の髪、
突然現れるという大胆なマジック。
黒羽快斗、その人物がポンッと音がすると同時に、私の目の前に現れた──。
「あっぶねー!!セーフ!」
そう言って笑う彼を見て、私は呆気に取られた。
「コラ!快斗!転校生を驚かせちゃダメでしょ!!?」
「てんこーせー?あぁ、道理で見覚えのない顔がいる訳だ。」
すると、くるっ、とこちらを向いて手をだす。
「オレは黒羽快斗!よろしくな!」
その言葉と同時に、青いバラが出された。
『…わ、私は…AA。よろしくね。』
そう言いながらバラを受け取ると、先生からお怒りの声が届いた。
黒羽快斗もそれに対し、またキザな言い回しをしているようだが、言葉が頭に入ってこない。
「Aちゃん、大丈夫?」
いきなり名前を呼ばれ、ビクッと肩が跳ねるが、すぐにポーカーフェイスで誤魔化す。
『いや、知り合いと似ててビックリしちゃっただけだよ。』
「快斗と似てる人がいるんだ…帝丹高校にいるの?」
『そうそう、最近来なくなっちゃったけどね。』
そんな談笑をすると、チャイムがなって休み時間がはじまる。
また、大人数に囲まれるかと思ったが、1人の人物によりその事態は避けられた。
「貴女…、本当にAAって言うの?」
小泉紅子、彼女が話しかけてきたことにより、周りにいた生徒は次々と解散していく。
『う、うん…そうだけど……』
「…この私を見ても、何も感じない?」
『えっ…?』
状況を掴めずに、思考を繰り返すとひとつの結論に辿り着いた。
────小泉紅子を見ても、一切ドキドキもしない。
『(ここが2次元だと理解してるからだろうか?)』
『お綺麗だなって思います…』
「…そう。」
そう返すと、彼女は何かを考え込みながら席へ着いた。
『(絶対あの
「Aちゃん…あのさ、」
急に中森青子が話しかけてくると、その顔は真剣そうだ。
『どーしたの?青子ちゃん。』
笑顔で返事を返すと、ものすごい剣幕でこちらにズイっと近づいくる。
「か、快斗のこと好きなの…?」
コソッと聞いてくる青子ちゃんを見て、拍子抜けする。
どうしてこんなにも、ここのヒロインはそんなに聞いてくるんだ……と呆れながら口を開いた。
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蒼月(プロフ) - あまねさん» そんなこと言われたら更新するしかないじゃないですか!!頑張ります…気長に更新お待ちください…!!! (8月22日 18時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - けっこんしてくれほんとにもう愛してますありがとう神作者さん (8月18日 3時) (レス) @page5 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます!!展開に悩んでいるので更新が遅めですが、頑張ります…!!! (2023年4月24日 17時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
凛 - めちゃくちゃ好みです応援してます続編頑張ってください。 (2023年4月18日 18時) (レス) id: 2487965db5 (このIDを非表示/違反報告)
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