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「ごめん、送ってもらって…。」
「全然、あんな体験した後だしね。」
申し訳なさそうに言う赤葦くんは、私たちより前を歩くみんなを見ながらまた私にお礼を言った。
そこまでかしこまらなくて良いのに、と言いたいところではあったけど彼にとって私は命の恩人とのことで一歩も引かない。
「これが仕事だもん、本当に気にしないで。」
「…普段からアレと戦ってるの?」
「うん、私達はみんな常日頃からアレが見えて…力の差はあるかもしれないけど祓える力を持ってる。」
虎杖くんはちょっと特殊だけど。
そうこう話しているうちに合宿先の学校に到着した。流石に中には入らないため送るのは校門までとなる。
自然に囲まれた良い学校だ。
「今日はありがとう、助かったよ本当に。」
「本当よ、Aさんに感謝しなさい。」
「なんでお前そんな偉そうなの…?」
3人にもあれくらい余裕で祓えるようになって貰わないとね、と言うと少し気合が入ったのか引き締まった表情を浮かべる。
向上心があるのは良いことだ。とは言っても呪術師をやると言うことは死と隣り合わせと言うこと。無理はしないでほしいし、いつでも頼ってほしいなぁ、なんて。
先輩は思うわけで。
「なぁなぁ、俺らもうアレ見えねーの?」
「見えてないですよ、だってほら…みんなの後ろにいるけど分からないでしょ?」
「っひ!!?」
「……なーんて、リエーフくんごめん冗談だよ。」
「Aさん…」
もー!と巨人が怒る姿はなんか少し可愛く見えて来る。孤爪くんにも伏黒くんにもジト目で見られてしまった。
でもまぁ、いい薬になったかなと思う。
呪いなんて何処にでもいるし、これからももしかしたら何かあるかもしれないけど…自分から呪いの溜まり場みたいな場所には行かなくなるだろう。
最後驚かせてしまったのは本当にごめんリエーフくん。
((…ねぇ。))
((ん?どうしたの孤爪くん。))
((もしかして、俺たちと森入ったのわざと?))
((……バレたか。))
((エッ、俺らが危険な目に合うって分かってた上で…))
((まぁまぁ、今回は例外ですよ!これに懲りたら肝試しなんてやめてくださいね。))
((((見た目にそぐわず恐ろしい人だな…))))
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ゆきな(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください! (2020年12月1日 13時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かしわ | 作成日時:2020年11月27日 0時