*1 / 呪物回収 ページ2
「ん〜…また学校?」
「そ、また学校。」
仕事用のタブレットで次の任務の資料を見ながら思ったままのことを口に出す。
また潜入かな…やだなぁ…
仕事だし仕方ないと割り切るには割り切るが、思うように事が進まなかった場合は潜入する羽目になるため溜息が出る。
しかもここ最近は学校が多い。任務内容は全て呪物を再び封印すること。場合によっては回収だけど、基本的にその場で私が封印しなおしている。
文字通り、毒を毒で制す。学校や病院に置かれている1級や特級に相当する呪物は魔除けの効果がある。
あくまでちゃんと封印されていれば、というのが前提だけど。
まぁ結界を張ったりするよりなんぼか効率は良い。
「最近多いですね。」
「あれだよ、家電がひとつ壊れだしたら次々と壊れるみたいな。」
「例えが上手くてムカつく。というか五条先生なんで2年の教室いるんですか。」
仕事は?と聞くと今から行くんだよ、とわんこ…もとい犬神を撫でていた手を止めてタブレットを指差される。
それを渡すと学校名を告げられた。
「宮城県立烏野高校、ね…僕も今から宮城行くからさ!」
まだ一緒に行くとか言ってない。
が、五条先生は話を聞かない。聞いてもない事情を話され、適当に相槌をうつ。
要約すると…特級呪物が行方不明になった、と回収に行った1年の後輩こと伏黒恵から連絡があり…それを上の人に言ったら五条先生も行けとお達しが出たそう。
「へー大変ですね。」
「ねぇ、本当に思ってる?」
「思ってます思ってます、かわいいかわいい後輩が大変な目に遭ってるなって。」
口元がムッとした五条先生からタブレットを返してもらい、空席4つを横目に教室を後にする。
あの人のことだからどうせ準備終わって出かける頃には待ち伏せしているだろう。
私に別の任務を入れて、同学年の数少ない友人達と別行動させられたこと忘れてないしまだ少し怒ってるから宮城に着いたらなにか買わせようと強く決意して寮へ向かって歩き出した。
215人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください! (2020年12月1日 13時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かしわ | 作成日時:2020年11月27日 0時