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「人多いなぁ…」

「はぐれんなよ、お前危なっかしい。」




危なくないし、と言い返しつつもはぐれる自信はある。


大丈夫かなぁと内心思いながら新しい日傘の先をコンクリートで鳴らしていると駅の方から悟さんがやってきた。




「おまたせ!おっ、制服間に合ったんだね。」

「おう!ピッタシ。」

「私も大丈夫。羽織もありがとう。」

「うんうん、僕の目に狂いは無いね。」




私の制服は学ランのような上に膝より少し上のスカート、あと白地に椿の花の刺繍が施された羽織を悟さんに貰ってしまった。

虎杖は悟さんが勝手に届け出を出したらしくフードが付いている。似合ってるし本人も気に入ってるから大丈夫そう。


オーダーメイドで頑丈な日傘も制服と一緒に届いて嬉しい限り。羽織とも合っているしこればかりは悟さんに感謝している。




そんなこんなで新しい制服に身を包み、もう1人の1年生に合流すべく歩き始める。

虎杖がポップコーン買ったりクレープ買ったり、変なメガネ買ったり…そんな様子を少し離れ後ろから見ていると、ふと目の前に知らない人が割り込んで来た。




「お姉さん1人?学生かな?」

「暇ならさ、俺たちと遊ぼうよ。カラオケとか好き?」




おっ、と……これは世に言うナンパと言うやつ…?





「釘崎野薔薇。喜べ男子、紅一点よ。」
「紅一点…?何言ってんだお前。」
「は?」
「あ゛…あいつ…!」
「あーあ、絡まれちゃったか〜。」




がんばれ〜、と手を振る悟さんが目に入る。それでいいんですか先生…

ナンパしてきた2人の間を抜けてみんながいる方へ歩き出すと、声をかけながらまだ追ってくる。しつこい男は嫌われるとは良く言うけど確かに鬱陶しい。



恵の横に立ち助けての意を込めて腕を引っ張るとめちゃくちゃため息をつかれた。申し訳ないとは思う。





「こいつ、俺らの連れなんですけど。まだ何か用ですか。」

「え、あ、いや…はは、大丈夫…」

「い、行こうぜ。」






「……ありがとう恵。」
「お前な……はぁ…気をつけろよ。」

「何、すでにデキてんの?」
「まだデキてないんだなこれが。」
「はぁ!?嘘でしょありえない。」

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ぽけこさん - 面白いです!私はつい最近ハマりました←いらん情報 (2020年10月10日 22時) (レス) id: d5ee95d8c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かしわ | 作成日時:2020年10月6日 0時

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