二十九話 ページ36
蘭丸side
走って、走って、走りまくって。
一刻も早く、Aを助けたくて。
いつの間にか、体育館に着いていた。
…中から、体育館から大きな音と、叫び声。
メグに言われた通り、怖くて足がすくんだ。
鉄でできた体育館の扉。
そこに耳をすまし、会話を聞いた。
コーチ「…もう終わりか？夏川。お前も大したことねぇんだなぁ。」
嘘だ。
大したことなくない。あいつは、十分上手い。
コーチ「こんな俺に勝てねぇようじゃ、雷門中女バス部は終わりだぞ？大会も出てないしな」
これも嘘だ。
大会には出られる予定で、これからも大会への勧誘が殺到しているのに。
コーチ「ほぅら。倒れてないで、さっさと立てよぉ〜。」
倒れてる…！？
A「っ…そ、んなこと…言われねぇでも立ちますよ…！」
ようやくAの声が聞こえてきた。
床に、ダンっと立ったような音がした。
コーチ「こんなんも出来ねぇなら、女バス部潰すぞ？お前だけの力で、この俺を動かすことが出来ると思うかぁ？」
流石に頭にきた。
こんな時、Aなら…、
『うっせーよ、バカ野郎！！死ねゴミ！！』
とか、言うんだろう。
A「っうっせぇなぁ…！…所詮、あんたの権力なんて、なんともありませんよ」
…！
A「それに、バスケの経験もナシでうちの校長騙して、それをオレが言ったら…、あんたこそ、どうにかなりそうですけどね？」
嘘だろ？
そんなコーチ、意味ねぇだろ…。
コーチ「うるせぇ！お前の何がわかんだぁっ！」
ボールの音が聞こえた。
だが、それを避けたような音がして、
A「お前みたいなカスに、この女バスが潰されると思うな！
…女バスを守れるのは…俺だけなんだよっ！！」
そのあと、ゴールポストにボールを入れた音が聞こえた。
コーチ「くっ…、くそぉっ…！」
コーチが扉を開けて、どこかに行ったのを見た時、俺は体育館に入った。
蘭丸「A！！」
A「っ…蘭丸…」
一瞬、Aはびっくりした顔をしたが、
すぐに不機嫌顔に戻り、
A「なんで来たんだよ…」
蘭丸「っ…」
俺は、何故かやるせない気持ちになった。
蘭丸「お前、無茶なことしやがって…！」
人のことを言えない、そんな気持ちを隠した。
俺だって、怖くて足がすくんだくせに。
それをAは頑張って立ち向かったのに。
蘭丸「…くそっ…！」
守れなかった…。
今日のラッキーイナGoキャラ
フェイルーン
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幽鬼兎（ライラ）(プロフ) - meteorさん» コメントありがとうございますっ！最近忙しいですが、できるだけ頑張りますね！ (2016年4月7日 15時) (
レス) id: 28c829f7f7 (このIDを非表示/違反報告)
meteor - おもしろかったです! 更新、頑張ってください!! (2016年4月7日 14時) (レス) id: 1804c703d2 (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - わたがしさん» わざわざアドバイスありがとうございます！面白かったら何よりです！このアドバイス、考えてみて凄くいいものだったので、活用させていただきます(^^)ありがとうございました！ (2016年4月2日 4時) (レス) id: 28c829f7f7 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - とてもとても面白いです！アドバイスはほとんどないですね。１つ思ったのは口が悪いのは夢主が昔の蘭丸の好きなひとに合わせたからなら夢主sideの時の蘭丸に対してドキドキしてたり精神的に弱ってるときにもとの口調に戻すともっとよくなると思いました。 (2016年4月2日 1時) (レス) id: 5621a17876 (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - おー、さんきゅ！お互い頑張ろねー(o^^o) (2016年3月10日 18時) (レス) id: 28c829f7f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月愛 | 作成日時：2016年2月8日 22時
