story・9 ページ10
「あぁ〜!今週もお疲れ私っっ!」
プシュっという音とともに缶ビールをあけ、勢いよく飲む。
週末の飲み会がない時に、風呂あがりのこのビールがお決まりになっている澪乃は、そのままソファーでゴロゴロとくつろいだ。
明日の予定もない。
今日は気にせず夜更かしできるので、何をしようかと考えながら、ふと気になったテレビの電源を入れる。
平日はニュース以外の番組を見ていないが、元々バラエティー番組は好きな方だ。
今は何かやっているだろうか?
(あっ、この番組久しぶりだ…、)
ぱらぱらとチャンネルを変えた後、お笑い芸人が体を張ったロケをする番組をしばらく見ていると、VTRからスタジオに映像が変わる。
売り出し中の女優やお馴染みの芸人が顔を揃える中、 一際若い男の子が饒舌に感想を述べている所が映った。
なかなか綺麗な顔だちで、これだけトークができるなんて…と感心していると、その隣の子に、司会者が同じように話を振ったようで。
そして、
「…えっ??」
画面に大きく映し出された顔に、思わず声を漏らした。
『いや〜、俺は遠慮しときます!』
落ちをつけた事でスタジオが笑いに包まれ、皆と同じように笑う男の子は…
「きく…ちさん?」
昨日助けてくれた、その人だった……。
51人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふままふ - 風磨君ヤバい! (2014年8月23日 10時) (レス) id: c535008a92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:澪乃っこ | 作成日時:2014年8月8日 1時