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story・17 ページ18

「あれ?皆帰っちゃったの?」







席に戻ってきた澪乃が首を傾げている。





「あぁ、えっと…」


どう言い訳すべきか悩み、言葉を濁していると、テーブルの上のスマホが揺れた。



「?」


澪乃が自分のものだとわかり、操作し、なぜか吹き出す。




「健人くん、しっかりしてそうでおっちょこちょいね?」


差し出された画面を見ると、(ごめーん!家の鍵かけ忘れたか気になるから先帰ります!マリウス、勝利も用事あるって!)




「あっ、そ、そうそう!…さっきそう話してて。確かに抜けてるとこあるんだよ!」






なんとか話を繋げて、笑顔を見せる。



健人のやつ…後で言いたい事が山ほどある。








しばらく、他愛もない話が続いたが、その間も風磨の緊張が切れる事はなく…








だから。




気づくのが遅すぎた。









相手のお酒も切れていない事に…









――1時間後。





「う〜ん…、う〜〜ん、…ふぁぁぁ、あ…」



「…えっ?澪乃さん?ちょ、」



テーブルに突っ伏しかける澪乃を、風磨は慌てて揺する。




「うーーん…、だい、じょ…ぶ、…けど、ね……む、」


「ま、待て、起きて起きてっ!……あ、」



完全に目を閉じた澪乃に対し、揺すっていた動きを止める。



スースーと寝息まで聞こえてきた。





「……まじかよ。まぁ、しばらくしてから起こして…」




「お客様」




「?」





「ラストオーダーのお時間ですが、いかがなさいますか?」





「!!…あ、なしで!大丈夫です!」









ラストオーダー=閉店間近






ゆっくり待つという選択肢はなくなった。









「どーすんの、俺…?」







一人呟いて、ゆっくりと唾を飲んだ…。

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ふままふ - 風磨君ヤバい! (2014年8月23日 10時) (レス) id: c535008a92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:澪乃っこ | 作成日時:2014年8月8日 1時

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