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story・15 ページ16

「はいっ、OKです!」







「ふぅ…」








小さいスタジオの中で息をつき、風磨はヘッドフォンを外す。


やっと、レコーディングが終了した。







ガラスで仕切られた隣の部屋の隅に、澪乃の姿を確認すると、表情を和らげて部屋を出る。







「ごめんね?長い時間付き合わせて…」



スタッフへの挨拶を終え、澪乃の所に来ると、風磨は開口一番に謝った。





それもそのはず。


時刻は夕方を随分と過ぎていて、夕飯時。

このスタジオに来てから6時間以上、澪乃を付き合わせているのだ。





「大丈夫大丈夫!気にしないで?…私もレコーディング初めて見て楽しめたし!」



「本当に?面白かった?」



「うんっ!こうやって曲ができるんだな…って感心しちゃって!」





無邪気に笑う彼女を見て、胸を撫で下ろす。





「そうだ!この後なんだけどさ、予定なければ晩飯…「ふーーまくぅぅーんっっ」」





突如後方から聞こえた叫び声に、風磨の声はかき消された。

そして、間違いなく心当たりのある声の主が、後ろからタックルを決める。




「はろーっ!」



振り返ると、そこにはやはり、ニコニコ手を振る美少年がていて…。




「……マリウス。お前、会うたびにでっけぇ声で呼ぶのいいかげんヤメロ…」



「…??じゃあ、タックルは大丈夫だね!」



「!?てめぇ……、あっ。」




マリウスとのやりとりで中断していたが、自分が澪乃をご飯に誘おうとしていた事を思い出す。




「ごめんっ!澪乃さん、話途中で…、これから一緒に晩飯いける?」




「あっ、いいね!行こ行こ。実はお腹ペコペコで…」



「まじで?じゃあどっか近くに…「はいはいっ!ぼく、いいお店知ってるから一緒に行こうよ!」」


隣にいたマリウスが、元気よく手を挙げて主張する。




「や、いいよいいよ!俺は…「お店に電話するね!」」



風磨の話など全く聞かず、マリウスはスマホで電話をかけ始める。



「あっ、もしもし?今からディナーに行きたいんですけど、はいっ!人数は三人で…」







「まじかよ……」




絶対に二人きりで…なんて思ってはいなかったけれど。






どこか残業な気持ちになりながら、風磨は澪乃と初めてご飯へ行く事となった…。

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設定タグ:菊池風磨 , sexyzone   
作品ジャンル:タレント
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ふままふ - 風磨君ヤバい! (2014年8月23日 10時) (レス) id: c535008a92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:澪乃っこ | 作成日時:2014年8月8日 1時

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