第81話 ページ31
保健室につくと世良さんは僕を下ろしてくれた
保健室に着くまでにお互い自己紹介をしあった
僕は姫抱きをされている状態で
『ありがとうございました。世良さん？』
僕が感謝の言葉を言う
「いいって、それよりどうかしたのかい？」
「これ、」
世良さんの問いに答えたの僕ではなく蘭だった。
「うわ、これは酷いね。何があったんだい？」
世良さんは手当をしながら聞いてきた
『体育で転けたんです。別に大丈夫です』
そう説明したが無駄だった
二人は過保護のように僕の近くに一日付き添うと言ってきた。
その言葉は有言実行された。
ほんとにずっと僕のそばにいたんだ。
『も、もう帰る時間だよ？いいでしょ？』
そう、放課後になったのだ。
教室の授業では彼女たちのせいで
休憩時間は蘭たちのせいで
僕は寝る時間をとれなかった
あの後、「バイトは休んで」なんて言われ続けた。
でも、バイトは任務以前に社会人としての意識で行くことにした。
その事を三人に伝える
(蘭と世良さんが園子にまで伝えたのだ)
三人は仕方ないという感じで諦めてくれた
ポアロについたのは出勤時間ギリギリだった
「Aさん、どうかしましたか？」
安室さんが聞いてきた
僕は咄嗟に『HRが長引いてしまいまして』なんて言う。
安室さんはそれを信じてくれたらしい。
その後、僕はロッカールームで着替えた
メイド服ではなくワイシャツとスカートを変えるだけ。その上にエプロンをきた。
少し痛む足に表情を変えないように二度三度足踏みをしてからホールに出た
店内はまだ混んではいなかった
重心を左に軽く傾ける
そうしないと痛く立っていられない。
「Aさん、ほんとに大丈夫ですか？顔色も優れませんし、なにか」
不安そうに聞いてきた安室さんに『ほんと、全然大丈夫です』と返すことしか今の僕にはできなかった
店は地味に混んできて僕は片足を庇いながら注文をとったり、運んだりした
そして僕の上がる19:30になった
ｶﾗﾝｶﾗﾝ
「「いらっしゃいませ」」
ホールにいた梓さんと安室さんの声が重なる
僕はロッカールームで制服に着替え上がるためホールに出た
「A!!」
ホールに出た僕をいきなり誰かが抱きしめてきた
『兄…さん、？』
「まったく、A。無理しない約束でしょ…そんな怪我に寝不足なんて…一体何を考えてるの？土曜には約束もあるのに」
僕の呟きを消すように大きな声を出したのは紛れもない僕の兄だった
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りん@ログインできなくなった作者(プロフ) - 文スト愛好家さん» ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです。頑張ります！ (2018年12月24日 21時) (
レス) id: d62f71741d (このIDを非表示/違反報告)
文スト愛好家 - 作品面白いです！応援しています！更新頑張って下さい！ (2018年12月24日 20時) (レス) id: 776f0efcf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん@ログインできなくなった作者 | 作成日時：2018年12月17日 2時
