ささやかな出会いから。【逢坂壮五】 (ページ31)

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30話 1日後ページ31

陸くんの病気のことがわかってから1日。具合はだいぶよくなったみたいだけど、まだ安静にする必要があるため、陸くんは自室でお休み中。

正直僕は責任を感じてる。

陸くんとは一緒にいることが多かったのに、あんなことになるまで、気づけなかった自分が情けなくて仕方ない。

陸くんの件ではAさんにもお世話になった。昨日はドタバタして何も話せなかったから、今の陸くんのことも含めて、電話してみようかな。

A「もしもし。どうなされました、壮五さん？」

壮五「こんにちは。突然電話してすみません。陸くんのことで。」

僕が陸くんの容態を話すと、Aさんは少し安心したかのように思えた。

A「それはよかったです。いつ発作が起きるかわからないのでくれぐれも気をつけてくださいね。」

壮五「心配してくださってありがとうございます。あの、どうしてそんなに病気のことについて詳しいんですか？昨日の吸入器だったり…」

少し聞きにくかったけど、思い切って聞いてみることにした。

A「実は母が陸くんと同じように発作の症状が出ることがあるんです。だから昔からその手の対応には慣れていて…」

壮五「そうだったんですか。変な質問をしてすみません。」

気にしないでください。といつものようにやわらかい声で返してくれるAさん。本当に優しい方だな。

A「そういえば昨日、IDOLiSH7がテレビに映ったそうですよ！」