29話 隠し切れない病気 ページ30
最後のアンコールが終わり、電車も動き、無事ライブが終えた僕達。Aさんのところに行こうと思ったけど、彼女は何故かステージ裏にいた。
壮五「Aさん！どうしてここに？」
A「みなさんライブお疲れ様です！仕事で余ってしまったお花で申し訳ないのですが、よかったらどうぞ。」
そう言い、花束を渡してくれるAさん。やっぱり仕事帰りだったんだ。わざわざ足を止めて見てくれたのか。
A「たまたま仕事でこっちに来て、帰るときに歌声が聞こえたので、近くまで来てみたら雨の中みなさんが踊っていたので驚きましたよ。」
新曲の感想を聞かせてくれたりと、彼女は本当に僕達の曲が好きなんだと思った。
紡「Aさん、わざわざありがとうございます。これからもIDOLiSH7をよろし______
一織「七瀬さん、しっかり！」
一織くんの声？陸くん、もしかして…！
陸「ハアッ……………ーーーーーッ！」
大変だ…。呼吸困難を起こしている。
A「大変…！陸くんの荷物はどこですか？発作止めの吸入器があるはずです。」
発作？陸くんが…？
一織「七瀬さんは…呼吸器系の病気を患っています。長時間の激しい運動はできないんです。」
そんな…
慌てて陸くんの荷物から吸入器を探し取り出す。一織くんとAさんが対応してくれたけど、陸くんの発作はおさまらないまま。
救急車を呼んで騒ぎを起こすわけにもいかないので、救急外来に駆け込み、点滴を打ってもらうことになった。
一織くんはいろんな知識があって、今回のことに詳しかったのは、納得できるけど、どうしてAさんまで詳しかったんだろう。
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作者名：朱那/akana | 作成日時：2018年5月13日 20時
