ささやかな出会いから。【逢坂壮五】 (ページ16)

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15話緊張して… ページ16

とりあえずちょっとしたお店のスペースで桜木さんとお話することになった。お茶まで出してもらって…本当申し訳ないです。

A「あ、あの。これ、さっき私が作ったケーキなんですけどよかったら。」

壮五「え、ケーキですか？」

すると突然その場に硬直する桜木さん。全然動こうとしない。声をかけようと思ったその直後…

A「って！ダメでしたよね。アイドルの方に手作りの飲食物は禁止と聞いたことがあります。すみません、急に。嫌でしたよね。」

壮五「そうじゃないんです。そんなに気を使ってもらわないでほしくて…えっと、ケーキいただきます！せっかく作ってくださったので。」

実際のところ事務所がOKしてるかわからないけど、社長、許してください。

壮五「あと、そんなに緊張しなくてもいいですよ。今日は僕の方がお客さんとして来たんですから。」

未だに落ち着きがない桜木さんにそう言う。さっきも、お茶を出すとき手が震えていつお茶が溢れてもおかしくない状況だった。

A「は、はい。でも緊張はします。壮gじゃなくて、逢坂さんとてもカッコい…ハッ！」

慌てて口を抑えた桜木さん。ほとんど言いかけていたけど“カッコいい”って言おうしたのかな。彼女にそう言ってもらえるのはなんだかとても嬉しい気がする。

壮五「…そうだ！この間はライブにお越しくださりありがとうございました。」

A「そ、そんな。私の方こそ、とても素晴らしい物を見せていただきました！最近はどんな活動をしていらっしゃるのですか？」

最近…そっか、活動休止のこと知らないのか。