Step 37 ページ39
【sideA】
しばらく話していると、スイーツが運ばれてきた。
和と洋が絡み合ったスイーツを見て、2人は目を輝かせる。
私も、見慣れない食べ物に胸が踊った。
『「「いただきます!」」』
自然と挨拶が揃うという偶然。
そして、スプーンでプリンをすくい口に運ぶ。
カラメルソースの代わりに、黒蜜。
プリンの上にはきなこがかけられていて……
んん〜……! 美味しい……!
合うのか心配だったけど、プリンも少ししっとりの中にふるふる感があってすっごく美味しい。
「わっしょい!わっしょい!」
「美味しいなぁ〜!」
2人も笑顔になっていてほっこりする。
そして、またどちらからともなくお話をしていると、
「あっ。電話みたいなので出てきます!」
炭治郎君のスマホが鳴り、席を外した。
話を進めてしまうのもあれなので、待っていると少し困ったように笑って戻ってきた。
「すみません。禰豆子の貧血が酷いみたいで、代わりに俺が店番しなきゃみたいなのでお先に失礼します!」
そう言い、炭治郎君は残っていたスイーツをぱくぱくと食べきり、千円札を置いた。
「む!! 竈門の少女は大丈夫だろうか?あと、金はいらぬ!」
「たぶん。
ごめんなさい。せっかく誘って下さったのに自分の確認不足で……」
『謝る必要は無いよ、楽しかったし。
妹さんお大事にね!』
そう言い、手を振ると炭治郎君は顔を輝かせて「はい!」と頷いて、足早に店を出ていった。
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作者名:夢世 | 作成日時:2020年11月22日 23時