弐 ページ3
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「あ、お帰り国木田、敦君。………と太宰。」
「私だけ何かおまけみたいになっているのだけど。」
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Aさんが仕事から帰還した三人に挨拶をする。僕は『お疲れ様です』と一言云い、日記を読み始める。
Aさんの云うとおり、何故かこの内容に惹かれて仕舞って、迚自分に合っているな、と思ッた。何でか判らない。しっくりくるんだ。何度読み直してもきっと飽きない。魅力的な内容だ。
それなのに何でAさんは“嫌い”と云ったのだろうか。
「谷崎くーん」太宰さんがひょこっと僕の顔を覗く。「何読んで＿＿＿嗚呼、それか。」
太宰さんは日記を見て顔をしかめる。太宰さんは読んだことあるのだろうか。
「如何？その日記。」
「如何ッて、普通に良い日記じゃないですか。何か変な処が或るンですか？」
純粋な疑問だった。こんなに良い日記に対して顔をしかめる理由が判らない。国木田さん達もきっと気に入るであろうこの日記に対して、苦虫を噛んだ様な顔をする理由が判らない。
「別に？唯私は嫌いだなぁ。それ。何だか変な気分になるのだよ。」平坦口調で云う。「、まぁ、私の意見何だけどね。」
太宰さんはそんなことを云って微笑する。それから敦君の処に行って敦君で遊んでいた。
＿＿何だか変な気分になるのだよ。
如何してですか？ッて、聞きたくなる。そりゃそうだ。気になる。発言を訂正させたくなる。それこそ、変な気分だ。モヤモヤする。
「……如何してかなぁ..、」
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「…そろそろ、谷崎君も“虜”になってる頃かな。」
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名：Utsuro x他1人 | 作成日時：2017年8月29日 17時
