All the while

episode 44 ページ45

『……忘れたくないっ』






きっと、これが私の本音








自分でも、気付かないようにしていたけど、
やっぱり涼太のことは忘れられないんだ

忘れたくないんだ









『ごめん、お待たせ』


リコ｢いいよ、大丈夫？｣


『うん』








涼太のことを忘れられない自分を受け入れながら
前に進もう


今はそれでいい









今まで、忘れられない自分のことがすごく嫌いで、憎くて、醜くて

本当に嫌いだった




だけど、そんな自分も受け入れようと思うことで、
なんだか前に進める気がする









そんな時、私の携帯が鳴り響いた





リコ｢いいよ、出て｣


『ごめん、ありがとう』









そこには知らない電話番号



『…もし、もし？』


｢ごめんなさい｣


『え？』





いきなり謝る相手の人

誰だろう、この声、、どこかで…







『あっ、川村壱馬くん？』


壱馬｢はい、川村壱馬です｣


『あはは、…というかどうして私の番号を？』


壱馬｢さっき、掛けてきてくれたじゃないですか
でも、俺出れなくて｣


『あっごめんなさい、多分それ手が当たっちゃっただけです』


壱馬｢あ、そうなんですね｣







川村壱馬くん


この間ぶつかってしまった人






この人と話していると楽しい

まだ会ったばかりなのに、ね









…ほら、前に進めるかも

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