７３. ページ28
・
「一緒に帰りましょ」
『え？』
「僕の家か、Aさんの家」
『昨日来たじゃないですか！』
「今日も一緒に居たいです」
『……………』
「Aさんは？」
『………居たい、です』
「ほら、決まり」
頬を真っ赤にして俯きながらそう言うものだから、思わず手を繋ごうとしてしまったけど
『まだダメです』
って。
ダメなんじゃなくて、" まだ " なのが嬉しくて、照れたようなその表情が可愛くて
マネージャーさんに今日は送りはいいと断って、タクシーを捕まえた
最初こうして一緒にタクシーで帰った時は、お互い窓側に寄っていて、その間には少し距離があった
でも、そんな距離でさえ近くて緊張して、Aさんに「心地いい」って言ってもらえて喜んだっけ。
今はこうして普通に、一緒にタクシーに乗って、それぞれが少し内側に座って肩が少し触れそうで
やっぱりまだこの距離感には緊張するけど、
とても幸せだ
そんなことを考えながら静かにAさんの手に自分の手を重ねた
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 774人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
檸檬(プロフ) - ばたーかっぷさん» コメントありがとうございます！最後まで読んで頂き嬉しい限りです！リクエストもありがとうございます！検討してみます(*^^*) (2023年1月26日 22時) (
レス) id: f8b27ea336 (このIDを非表示/違反報告)
ばたーかっぷ(プロフ) - 🐕くんfですが全編楽しく読ませて頂きました！ありがとうございました(*^^*)もし、檸檬さんに余裕があれば🐕くんのお話読みたいです！！ (2023年1月26日 11時) (レス) @page50 id: 695cd69740 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：檸檬
| 作成日時：2022年8月23日 22時
