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『あ、長谷川さん!お疲れ様です』
奥から出てきたAさんは、少し酔っているのか頬がほんのり赤くなっていて、目が潤んでいる
数「あれ?知り合い?」
「まぁ…」
会えた…
今日は会えないと思ってた
今日だけじゃない、明日もきっと会えなくて、次はいつ会えるんだろうって
まさかこんなところで会うとは
GENEさんとご飯、かぁ。
僕らもAさんが入社した初日に歓迎会的なものを開いたし、こういうのは当たり前のことなんだろうけど
少し、モヤモヤしてしまう。
でもそんな僕のモヤモヤを吹き飛ばしてしまうのがこの人で
『撮影だったんですよね?お疲れ様です』
「ありがとうございます、Aさんこそお疲れ様です」
『ふふ、なんか久しぶりな感じがしますね 笑』
昨日会ったばかりなのに、もう久しぶりな気がしていた僕の心を読んだかのように、そう言うんだ
また、あの優しい笑顔で。
『明日も頑張ってください』
Aさんからのその一言を貰って、GENEさんの部屋を後にした
あの人が居たことを知ったら煩くなりそうだから、他のメンバーには内緒にしておこう
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作者名:檸檬 | 作成日時:2022年7月17日 23時