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１９. ページ20
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『…お母さん？』
｢あっ、A。帰ってきたの｣
慌てて涙を拭いて、笑顔を見せるお母さん
｢A、ご飯は？食べてきた？｣
｢このお菓子ね、お友達から貰ったの｣
無理に、明るく振舞っている
まるで何も無かったかのように
分かるよ、流石に
何かあったんだって
『お母さん…、ちゃんと、話して』
｢ちゃんと、って、何を？｣
『お願い、隠さないで』
さっきまで無理に作っていたであろうお母さんの笑顔がスッと消えていった
笑顔の代わりに、涙が溢れてきた
こんなに泣いているのを見たのは、初めてだ
『ゆっくりでいいから』
只事ではないことはもう分かっていた
そして、大体の内容も。
お母さんの息が整うまでに、私は覚悟を決めていた
｢…A、あのね、｣
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作者名：檸檬
| 作成日時：2020年4月7日 23時
