さよなら、愛してる (ページ19)

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１８. ページ19

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｢退院おめでとーう！｣

『わっ！ありがとう～』

待ちに待った退院の日

退院出来たのは午後三時

その時間にはもう授業が終わっていて、学校には行けなかった

でも、その代わりにお友達がパーティーを開いてくれた

『こんなのいいのに、、』

なんて言いつつも、心の中では大興奮

今、最高に幸せだ

｢本当、壱馬くんが居てくれてよかったよね｣

｢あの川村壱馬に助けられたとか、そういうの、漫画の中だけの世界だと思ってた｣

『あはは、ほんとにね』

本当に、川村くんには感謝しないと

｢どんな感じで助けられたの？｣

｢お姫様抱っこ？｣

どんな感じ…

『それが、全く記憶がないんだよね』

どんな感じで倒れたのかも、そして運んでもらったのかも、

何も覚えていない

｢惜しいことしたね｣

ただ、

川村くんが心配そうに私のことを見ている顔だけ、覚えているような気がする

｢明日からはAも学校にいるんだね｣

｢なんか変な感じ～｣

『私も変な感じ！』

｢嬉しいね｣

また明日ね、って言ってそれぞれの帰り道を行く

それだけで楽しい

ワクワクする

『ただいま～』

ん？返事がない

まだ帰ってないのかな

いつもはリビングの電気が赤々と点いているのに、今日は真っ暗だ

自分の部屋へ行こうとした時、奥の物置部屋に変わりつつある小部屋の明かりがついてるのに気が付いた

『おか、…』

部屋の中からは、鼻をすする音が聞こえてきた

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