If...

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｢大丈夫？｣




声のする方を見ると、見たことの無い男の人が立っていた









｢ごめん、さっきの聞こえちゃった｣


『あぁ、こちらこそすみません』






ゆっくりと私の横に座るその人の横顔はじっと見つめてしまうほど綺麗だった


こんな人、この学校に居たっけ...









『あの...』


｢あ、俺は多田光樹。Aちゃんと同じ高２だよ｣


『どうして私の名前を...？』


｢あぁ、...えっと、最近話題だったしよく耳に入ってきてたからね｣






こんな人が同じ学校に居たなんて、ましてや同じ学年だったなんて知らなかった








｢それで？大丈夫なの？｣


『あぁ、うん、大丈夫』


｢何かあるなら聞くけど？｣


『ありがとう、でも本当に大丈夫だから』


｢強いね｣


『でしょ』


｢まぁ俺で良かったらいつでも聞くから｣


『ありがとう』









携帯を見て、


｢俺呼ばれちゃったから行くね｣

って行ってしまった光樹くん






なんだか優しい人だったな


纏う空気というか、何というか...









私も屋上から教室へ戻った





｢大丈夫だった？｣


『うん、ありがとう』




事情を知っている芽実と咲良が私のことを心配してくれているけど、


今日は全然大丈夫だった



寧ろ.....優しい人に出会えて良かったかも









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