万年金欠、マネになる/04 ページ5
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「「「「すんませんした!!!」」」」
「あはは、お気になさらず」
頭を下げる部員たちに苦笑をたたえながら、Aはこの場に心地良さを感じていた。
「……や、本当にすまんな」
「全然。いい雰囲気なの、よく分かりました」
目を細めて目の前の彼らを見渡せば、部員たちの表情が和らぐ。
それを見、澤村も安堵の息をついたところで体育館の扉が開いた。
「………潔子さんッッ!!」
「……キヨコサン??」
キヨコサン、と呼ばれた眼鏡美人を目を剥いて凝視する。
……なんだろ、もう所作が綺麗。
「おー、清水!」と澤村さんが声を掛けたところからしても、3年生だろう。
マネージャーの人かな。
「………もしかして、マネージャー志望で来てくれた子?」
「そうそう、1年の栢山さん。……栢山、先輩マネの清水だ」
「ガン無視興奮するっス!!」という坊主頭先輩の叫びはスルーの方向で、瞳を真ん丸にする清水様に軽く会釈。
「栢山Aです」
「清水潔子です。よろしくね、Aちゃん」
わー、名前呼び……髪さらっさら……お肌きめ細やかですね……??
「…取り敢えず、今日は見学ってことで来てくれてるんだけど」
「そっか」
「来てくれて嬉しい」と微笑まれて、あたしのハートは早くも鷲掴みにされた。
坊主頭先輩も清水様の微笑みに胸元を押さえている。
えー、美人なのに可愛い……清い……しんどみ……
「…じゃ、マネージャーの仕事、一通り説明するね。ちょっとついて来てくれる?」
「それは勿論どこまででも!」
小さく笑った清水様の後を追って、苦笑を浮かべる部員方に背を向けた。
……あれ、さっきと立場逆んなってる。
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シロ(犬) - とっても面白いです。体調に気を付けて更新頑張ってください! (2019年7月12日 18時) (レス) id: fa5f2782df (このIDを非表示/違反報告)
ニンピニン(プロフ) - 依月さん» ほんとですか。しますか、名作の予感()一応テスト近いんで更新スピードはおっそいですが、よろしくお願いします! (2018年9月5日 10時) (レス) id: 7f4bbc6d57 (このIDを非表示/違反報告)
依月 - 名作の予感...笑((o(。>ω<。)o)) 更新無理せず頑張ってください! (2018年9月4日 20時) (レス) id: 516cd1f0d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニンピニン | 作成日時:2018年8月8日 20時