蛇40匹 ページ45
一頻り泣いた後、今日起こった事、今までの事全て話した。
転弧君は真剣に聞いた後いきなり私の事を悪く言った人、家族を崩してくると言い始めたので急いで止めた。
すっごく不満そうな顔をしていたけど。
まぁでもこれからもここで会うことが決まった。
約束ってやつだ。
「なぁ、A。約束の誓いに何かしよう。」
「何か?」
「あぁ、何か」
決まってないんだ....。
何か..
物を交換とか?
「それぞれが持っている物を交換するとか?」
「物?」
「うん。例えばだけど、」
そこら辺に咲いていた花を摘んで渡した。
転弧君は不思議そうな顔をして花を受けとる。
だが、彼が触れた花は一瞬で崩れ、跡形もなく消え去った。
「....物は駄目だ。直ぐなくなる」
無機質な瞳で花を持っていた手を見つめる。
「ううん。これだよ。」
「は?」
もう一本花を摘むと転弧君に差し出す。
「無くなるなら何本でも持ってくる。だから、私達は会うときは必ず花を持ってくる。」
「....それ、約束の誓いなのか?」
「なると思う。あ、でも合言葉みたいなの決めとく?」
自分で言ったが、なかなか思い付かない。
そもそも合言葉なんて使ったこともないから思い付かない。
「花を持って、【貴方のために花を持って】は?」
迷ってると転弧君が呟いた。
「凄く良いね。なんか、ロマンチック?だね。意外」
「...」
そう言うと無言で頭を叩いてきた。
結構強めで。
「え、何で。」
「うるさい。一言余計」
そうやって合言葉が決まって
毎日その公園に向かっては花を渡し合った。
最初は貰っても直ぐに崩してしまうことに苛立っていたが
指を5本全て触れさせることで崩れるなら、一本だけ浮かせてれば良いのではと提案しそれを実行した。
それ以来崩すことが無くなり機嫌が良くなった。
毎日毎日渡し続け私の屋根裏部屋には花が沢山飾られていた。
公園で会い、合言葉を言って花を渡す。
そんな関係が半年続いた。
でも、飾ることで外に行っているのがばれ外出を禁止された。
見張りの者も付き、花も全て処分された。
彼と会えなくなって2年。
やっと外に少し行けるようになりあの公園に行った。
でも、そこに彼の姿はなかった。
当たり前と言えば当たり前なのだ。
2年。それは大きかった。
ただただ胸の中に喪失感が広がっていた。
______その彼が目の前にいるのだった。
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ヒュウガ - 号泣しました。とてもいいストーリーだと思いました。これからも頑張ってください (2021年8月12日 23時) (
レス) id: 880b49d988 (このIDを非表示/違反報告)
夏樹(プロフ) - メデューサ…！神より美しいと自称してしまったが故に神によって醜く変えられた女性…！面白いチョイスですね…私は神話だとヘーラー様とアテナ様が好きですな！アプロディーテ様もお美しいと聞く故興味はあるんですけどね (2018年4月30日 11時) (レス) id: 113dea87ba (このIDを非表示/違反報告)
ルート√0(プロフ) - クロりんごさん» ありがとうございます!更新が遅くてすみません!楽しみに待っていてくれる方のためにも早く更新出来るよう頑張ります。アンケートにご協力頂きありがとうございます!これからも宜しくお願いします!! (2017年11月2日 15時) (レス) id: b17e63cd1b (このIDを非表示/違反報告)
優希 - こんにちは。アンケートの事ですが、爆豪君がいいです。このお話好きなのでいつも楽しみにしています。これからも頑張って下さい。 (2017年11月1日 23時) (レス) id: 24f779a78f (このIDを非表示/違反報告)
ルート√0(プロフ) - クロりんごさん» かしこまりました!轟くんですね!アンケートにご協力してくださりありがとうございます!! (2017年10月29日 22時) (レス) id: b17e63cd1b (このIDを非表示/違反報告)
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