氷花が183輪 ページ18
｢あれ、Aちゃん1人なの？
よかったらオレと一緒に回ろうよ………なーんて……｣
『いいよ』
｢うん、やっぱりダメだよね…………って、え？いいの？｣
ランギルスと一緒じゃないのか？
そんな表情でこちらを見てくるフィンラル。
『喧嘩した』
｢えっ！？いつ！？｣
『キテンのときに…フィンラルが帰った後』
｢………そう……｣
一瞬、悲しげに目を伏せたフィンラルだったがすぐにいつもの調子を取り戻した、
｢向こうでちょっとしたミニゲームやってんだ。行こう？｣
『うん。
…あ……！』
｢？どうしたの、Aちゃん？｣
『ごめんフィンラル。先行ってて』
視界の端に一瞬、あの柔らかな薄い茶色の髪が見えた気がした。
｢って、えぇ………もう行っちゃってるし……｣
フィンラルの嘆きの呟きを背に聞きながら、一瞬だけ見えた彼の人影を追う。
『ランギルス！！お願い、待って！！お願い………！！ホントに……お願い…………』
やはり、あの人影はランギルスだった。
金色のローブ
エメラルドグリーンのマント
柔らかな薄い茶髪
小柄な体躯
見間違えるはずもない。だって2年間誰よりも一緒にいたんだもの……
やっと振り返ってくれた彼の瞳は、あの時の瞳と同じで……
『……ランギルス…あの……』
｢A｣
被せるように言った彼の声はあの時同じく冷たいままで
｢僕らもう会わない方がいいと思う｣
『…は………？』
｢お互いの立場を考えた方がよかった。
身分相応の関係でいるべきだよ｣
『え、なんで……私はもうあのこと気にしてなんて………』
ランギルスは私の言葉を聞かずにその場を立ち去った。
＿＿僕らもう会わない方がいいと思う
彼の言葉が、頭の中をぐるぐると回る。
それって、もう
会いたくないってことなの？ランギルス……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 142人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
弥生 - ……誕生日話やろうと思ってたのに、やるの忘れてましたぁあああ！！！ごめんなさい、今日書きます（） (2019年12月31日 8時) (
レス) id: 521fb30fd5 (このIDを非表示/違反報告)
フィリア - 今日12/30は、ノゼル兄様の誕生日なのでからみがあって嬉しかったです！ (2019年12月30日 23時) (レス) id: b2215db5f2 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 感動しました(ToT)これからも頑張ってください！ (2019年12月30日 21時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - これからも頑張ってください(^○^) (2019年12月29日 12時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
弥生 - 冬休み入ったんで、沢山かけると思います。応援ありがとうございます (2019年12月29日 11時) (レス) id: 521fb30fd5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：弥生 | 作成日時：2019年12月12日 16時
