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盗賊『わしゃあ獣人族いうてな。
一部、獣の体をした人の姿で。人間と近い見た目をした一族なんや』


ちなみにキツネじゃ。と耳をピコピコさせる



格闘家『僕らはせいれいとにんげんのあいだにうまれたこどもだよ。
こおりやだいちがおもだけど、ほかのせいれいともなかよしだよ。』

善逸「せいれい?」

格闘家『しぜんのなかにあるそんざい』

善逸「そんなの、アリなの?」

盗賊『有りじゃのぉ。神なんかも普通におるしの』

善逸「あらためて……凄い世界だな異世界ってのは」

魔導師『ちなみに私は、不死の人造人間(ホムンクルス)だ。』

善逸「うわああ!!???でっ、出たーー!!!??」



ええい、喧しい!とスパンとこ気味良い音を立てて善逸の頬を打つマーリン。
「キヌガサタケッ!」と言ってローリングする善逸。

傍に控える女性鬼殺隊員がオロオロしています。





尾崎さん「ちょ、えっマーリンさん?!」


魔導師『おっとすまない。虫がいたものでね』


善逸「何食わぬ顔で平然と暴力!」


尾崎さん「えっ、でも……この山での蜘蛛は危険ですし…」


善逸「そうだけどさあ…なら、ありがとうございます?マーリンさん……ってか貴女どちら様!?」


尾崎さん「あっ、鬼殺隊員の尾崎です。
鬼によって操られていた所を助けてもらって……」



あっ、そうなの?お互い大変ですよねぇ
と痛む頬を擦りながら自己紹介をする善逸。

というか、さらっと大事なことを流しましたね。





善逸「──ってか、なんですかその… ほむんくるす? ってのは。」


魔導師『人によって造られた人間のことだ。
私は、神とまで呼ばれた最強の魔導師の娘として造られた禁忌の命。……お陰で死ぬことさえ出来ぬ体となってしまったがな。』


善逸「…………だから、音が違うんですね。」


魔導師『お前達のはスキルやギフトより、よっぽど面妖なものだ。クク、……だからこそ、どの世界の人間も。
面白くも素晴らしい……』



いつものように口の端を上げて薄く笑いながら。
でも、何処か寂しそうな表情で感嘆するマーリンに、善逸は




善逸「でもまあ、それでもダンさんもシノちゃんもマーリンさんも俺にとって何にも変わりませんよ。
人間かどうかとかそういうことより、俺はみんなが良い人達だって知ってるからさ。」


だから…その……と顔を赤らめてモゴモゴと話す善逸に。

『なんだ、別にそのような取るに足らんことなど気にするな』と魔導師は優しく笑うのだった。

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作者名:前世あたりが多分、猫だった。(仮) | 作成日時:2022年3月21日 9時

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