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エピソード9. ページ21

ハルトの言葉通り、ミケは数十分後に降りてきて。

ムツゴ●ウよろしく『びっくりしたねー大丈夫だからねー』と言って自らの背丈よりも大きなモンスター(ミケ)をわしゃわしゃと撫でれる農民の行動はやはり、飼い主だからなせる技なのか。



クルクルと喉を鳴らし頬擦りして甘えるその鳥もどき(というかワイバーン)に善逸がビビりちらして大声を上げかけ、ダンと炭治郎が両脇から瞬時に口を封じたファインプレー。


…これが魔導師の好感を密かに買ったのは内緒である。





炭治郎「わあ、大きい鳥が猫に変わった…」

善逸「ひぃい!何さコレほんとヤバいっt((強制終了」

盗賊『じゃかい、なんべんもおんなじ手間かけさすなやっちゆーとるやろに…!』

農民『すみません……臆病で怖がりなものでして…』

炭治郎「そういう生き物なんですね。…警戒心が強いのかな?」


炭治郎のこの言葉に、農民がミケを胸へと抱きかかえながら応える。





農民『そうですね。
この子は"メルタム"っていうスライムの1種で……環境の変化や外敵など様々な要因にとても弱い種族なので、他種族に変身することでその課題を克服するよう進化した、というとても面白いモンスターで───』


炭治郎「(凄い知識量だなぁ…)」

善逸「」



モンスター大好き少年・ハルトのご説明がどんどん白熱するにつれ、善逸がだんだんと虚無顔に……

最終的には、無表情通り越したこけし顔にまで到達したところで魔導師が盗賊と共に『やめい』と杖でハルトのつむじを小突きます。




農民『つぅー……
またノンストップ息継ぎなしでぶっ通し、ってヤツですね?
止めて下さってすみません……でもまだ足りないくらいですけれど。』



炭治郎「うーん……でも、モンスターっていうのは面白い生態のものがいる、っていうのは興味が湧きましたよ?」


農民『炭治郎さん……──あとでちょっとお話の続きを…』
魔導師『もう一度殴られたいか?』



今度は強めにな。
と言って杖を空いた掌の上へと軽快に弾ませるマーリンの表情は、にこやかであったがかなり凄みのあるものだった。




ラインハルトがヒェッと小さく息を吸い込んだところで、鎹鴉が駆け足で次の場所へと向かえと再び急かし出す。




炭治郎「あっ、そうだ急がないといけなかったんだった」

善逸「えぇ……ほ、ほんとに行くのかよぉ炭治郎ぉ……」
(※炭治郎からもらったおにぎりをまぐまぐしつつ)

エピソード10.→← 炭治郎side



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作者名:前世あたりが多分、猫だった。(仮) | 作成日時:2022年3月21日 9時

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