兄にきらわれすぎて笑えます（（←

【２】 ページ5

〜放課後〜





A「あ、お兄ちゃん！」





俺を起こしに来た時よりも、元気そうに笑いかけてくるA。


普段からその笑顔を見せて欲しいな。

って、そうさせないのは俺のせいか(笑)





光「なんか用？」


A「えっ？あ、いや別に…そういうわけじゃ」





戸惑う可愛いAを

抱きしめたいという衝動に駆られる、俺。


いつも、ギリギリのところでセーブしてんの。

いや、まじでギリギリ。


冷や汗をかくくらいな！…これどういう意味だっけ？





光「あっそ。じゃあ話しかけんな。迷惑」





なのに、ポンポンと出てくる言葉は
真っ黒に塗られた嘘だけ。


後ろで見守る？宏太と慧も、

“さすがに`迷惑´はないだろ！”

と、お怒りのご様子。


仕方ないじゃん。

これが俺なりの`愛情表現´って奴なんだからよ。





A「なんか邪魔してごめんね。じゃあ、ね」


光「…」





返事を返さずに、

俺は宏太と慧の方へ向き直した。


２人の目は、俺を睨んでいた。

今朝、Aを睨んだ俺のように。





慧「まったく、酷い兄だな」


光「わりぃな！酷い兄で！」


宏太「まったくだよ！お前の態度は酷すぎる」


光「っ…うるせーな！」





人の気も知らねぇで！…と言いたいとこだけど。

言っちまったら、


“ああ！知らねぇよ！てか、知りたくもねぇわ！お前なんかの気持ち”


って慧に、言い負かされるはず(笑)



いや、実際にあるんだよなぁ。

Aの事で、言い負かされたことが…(笑)


くぅーーーっ！

結局は情けねぇってことだな、俺は。

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