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ずーん
ずーん
ずーん
A「はぁーあ」
太陽に照らされて眩しいはずの登校中
私の心は、どんよりとした雲で覆われている。
「ねぇ、A!」
A「へ、ふぁ、ふぁい!!!」
途中、幼馴染みの侑李を待っていたら
“もう十分以上待たされてるんですけどっ!”
と、手を腰に当てたまま侑李が隣で怒っていた。
ていうか…変な声で返事しちゃったし。
侑李は怒ってるくせに、
何か笑ってるし。
侑李「間抜けな返事!ぷぷ」
A「…うっさいなぁ、早く行くよ!」
侑李「あ。ちょ、僕が早歩き苦手なの知ってるでしょ!」
あ…そうだった。
忘れてた。
んー何でだろう、今日は調子が変だな。
A「…ごめん」
侑李「どぉしたの?らしくないじゃん」
A「そ?いつも通りだよ(笑)」
侑李「ムリに笑わなくていいし。聞くけど」
不器用な侑李の心配の仕方。
もっと笑顔で“聞くけど?”って聞いてほしいな。
まあ、冷たい方が安心するけどね。
A「昼休みに聞いてくれる?」
侑李「っ…。わかった、了解」
A「???」
どうしたんだろう、侑李。
私が癖で首を傾げるとき、いつも言葉を詰まらせる。
侑李が私なんかのために
無理してるんじゃないかなって思っちゃうよ。
A「じゃーね。昼休みに屋上で」
侑李「はーい。Aが忘れないでよね!」
A「なっ、忘れないってば!もう!」
なーんて抗議しても、侑李は振り向かずに手を振った。
はあ。
余裕で良いなぁ、侑李。
私も分け与えて欲しいよ、その余裕。
お兄ちゃんのあの態度に勝てる余裕が。
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八乙女和奏(プロフ) - 面白いです!更新待っています!(*´▽`*) (2017年8月24日 0時) (レス) id: 67139f087c (このIDを非表示/違反報告)
瀬戸川 侑子 - 美咲さん» ありがとうございます!ちょっとしんみりしたラブコメを目指して頑張ります! (2017年8月17日 11時) (レス) id: 0f143d1035 (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - この小説ほんとに面白いです!続きがとても気になる作品ですね(*^_^*) (2017年8月11日 21時) (レス) id: 7a2e235d30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬戸川 侑子 | 作成日時:2017年8月6日 19時