僕の専属トレーナー

決心 ページ35

〜海青side〜









.........海青「...Aちゃん。」









今まで変に避けてたのに、急に話しかけたからびっくりしてるのかも。きょとんとした顔で見上げてくる。やっぱり可愛いや。









A「......どうしたの？」

海青「...ちょっと、話ある。きて。」









Aちゃんに考えさせる余裕も与えないまま、廊下まで引っ張った。









A「......話...って？」









Aちゃん、声震えてる。怖いんだ。
......大丈夫。大丈夫。...なんて思いながらも怖くて足ガクガクしてるのは俺の方で。









海青「うん、Aちゃん...さ、」

A「...うん？」

海青「......壱馬さんと...その...」

A「...壱馬さん......と？」

海青「キ...」

A「...キ？」

海青「.........キス......した...？」









言ったら、Aちゃんの顔から笑顔が消えて、目泳ぎまくってる。









海青「......ちゃんと、正直に...答えてほしい。」

A「......」









怒んないから。そう付け足す。
...いや、正直わかんない。怒らない自信なんてない。だけど、それでもお互いに言いたいこと言って本音でぶつかり合いたいから。
Aちゃんとなら、いっぱい喧嘩して、傷つけ合いながらも、愛育ててける気がするから









...そっと目を閉じて胸に手を置くAちゃん。まるで「大丈夫だよ」って、唱えるみたいに。




.








.








.






......静かに深呼吸して、目開ける。









A「......今から、ホントのこと言うね。」









...そこには、今まで見たことないAちゃんの決心したような眼差しが向けられて、もう後戻りはできない。自分に言い聞かせた。

ホントのこと→←受け止める

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す